by mizuki
みなさんこんにちは。今回はイクスタ特別コンテンツへ、ようこそ。ここでは、みなさんの先輩である現役大学生に、当時の受験勉強や今の目標をざっくばらんにインタビューし、みなさんの夢や目標を考えてもらう場所です。
生粋の野球少年、松下周平くんにインタビュー! 中学校の頃に通った塾で出会い、今もなお交流のある私と周平くん。彼が中高大と一貫して野球部に所属し、それぞれでエースを務める彼の姿勢に、私はますます大きな野球愛を感じています。そんな彼の、まっすぐに野球と向き合う姿をぜひ高校生の皆さんに知ってほしいと思い、取材を依頼しました。あなたは自分の好きなこと、胸張って「好き」って言えますか?
●プロフィール
松下周平(Shuhei Matsushita)
東洋大学ライフデザイン学部健康スポーツ学科4年生。神奈川県箱根町出身。中学校から念願の野球部に所属し、高校、大学も野球を続ける。現在は東洋大学準硬式野球部にてエースとして活躍。大学2年次には選抜メンバーとしてグアム遠征も経験。好きなものは野球とお笑い。
● はじめはどんな学部を志望してたの?
最初は、地元が観光地だから観光系の学部に行ったほうがいいのかなと思ってた。
でも志望度が高かったわけではなくて、一応受験したい学部の系統を絞らなきゃいけなかったから、地元が観光地の俺にとって身近だった「観光」に絞ってみたというだけだったんだよね。
● 実際はスポーツ系に進んだわけだけど、どこでシフトチェンジしたの?
「いつ」とは、はっきり覚えてないなー。先生たちと相談しながら決めてったのかな……。
相談している時もべつに「スポーツ系の学部に行きたい」って言ってたわけじゃないんだよね。ただ、将来的にコーチのような指導者として関わる道もあるなと思ったのと、好きなことじゃなきゃ大学に入ってから続かないなって思って、最終的にはスポーツ系だけ受けたって感じかな。
● 実際に東洋大学の健康スポーツ学科に入ってみて、どう?
実際ね、「違うなぁ」って思ってる(笑)。「あ、こういう感じのスポーツを勉強するのかー」って。いま勉強している分野は、保健体育みたいな、ザ・理系の内容なんだよね。
勉強できると思っていた内容は、野球で言うピッチングやバッティングといった実技、もしくは体の作り方とかを軸にしたトレーニング法や体の鍛え方とかの分野だったんだよね。でも入ってみたら、栄養学や体細胞学などがメインだった。考えてみれば実技やトレーニング法は、そういう分野が基盤となって成り立つものだから当たり前なんだけれど。
入学前に学科で学ぶことの詳細を知らなかったから、入ってから「違うかな」って思ったんだと思う。もし知っていたら、はじめから経済学部や経営学部とでスポーツ経済・経営とかスポーツに関わる物流の流れの勉強をしていたかもしれないって最近は思うよ。これは大学で授業を受けていて、初めて知った分野で、それまでは全然知らなくてさー。
「スポーツ=自分がやるもの・人に教えるもの」とかだったんだけど、視野を広げてみると同じスポーツでも、いろんな掛け合わせ方があるんだなって思った。
● 大学選びの時、何をしておけば入ってからのギャップを防げたと思う?
いまいちやりたいことが決まってないときに、無理やり視野を狭めないことかな。
逆に、高校の時に「これしかない」って決まっていれば、それに向かって進めばいいと思うんだけど、大学入ってからいろいろな経験をするじゃん。いろんな人の話を聞いてみたり、TV見て知ったり。そのうちに興味が広がっていったりするんだよ。
● なるほど。
大学に入ってからも、自分の専攻内容が将来の職業に直結する人ばかりではないんだよね。俺のいるゼミは、先生が有名なトレーナーだから先輩の中にはジムとかスポーツクラブに就職してトレーナーになる人もいる。でも、観光業界やスポーツ用品店に就職した人もいるんだ。「大学での勉強=将来の職業」である必要はないということだけは知っておいたほうがいい。
だから逆に、同じ「スポーツに関する経営に興味がある人」でも、俺みたいに流通を含めた経済や経営系に興味があるなら経済学部や経営学部に入って、「スポーツ経済学」とかを学んだほうがやりたいことに近いと思うし、体のことを勉強して将来現場に出たい気持ちの強い人なら、経済系の授業も履修できるスポーツ系の学部に入ってほうがいいと思う。そこは自分の将来に合わせて、よく考えてほしいところだね。
前半では受験前後での「学びたいこと」に対するギャップについてのお話がありました。「憧れて入ったけれど、実際に入ってみたらイメージと違った……。」、スポーツ系の学部に限らず実は少なくない例です。ではそんな中で、彼はどうモチベーションを保ち続けたのか、そして大学生活において好きな野球はどういう存在になったのか。後半では彼の過去回想から、高校生のみなさんに知っておいてほしい教訓までを語ってくれています。
後半はこちらから!
野球とともに、これからも。何よりも好きなことが、人生の軸になる【後編】