読書ついでに古文読解に強くなろう!
古文の長文読解、あなたは得意ですか?それとも苦手ですか?
古文の長文読解、現代文よりは長くないけれど、何しろ日常では使わない日本語で書かれているため読みづらさを感じている方も少なくないのではないでしょうか。現代語訳をしてみてもイマイチ掴めないニュアンスなども意外と多いのかもしれません。
そこで今回は、現役時代の私が実際に読み、そして古文読解力UPへと繋げることが出来た本をご紹介したいと思います。
俵 万智 ,『恋する伊勢物語』,ちくま文庫
『サラダ記念日』でおなじみの俵万智先生の作品です。作品名の通り、在原業平が主人公の『伊勢物語』のストーリーに沿って解説がなされているのですが、書店で見つけたらまず、目次を開いてみてください!この時点でもうわかりやすい…。なぜなら――
この一冊をオススメしたい理由が、目次ページに集結しているのです。
まず一つ目のポイントとしてテーマの細かい分けられ方。自分が模試等で実際にミスをした話の復習をしたり、自分の気になる話をピックアップして読みたい場合でも、目次からすぐに適するページを探せます。しかも話の進行順で載っていますから、目次を見るだけでも自分が調べたい話が『伊勢物語』全体のどのあたりの話であるかを学ぶこともできるのです。
次のポイントとして現代語で説明される古文表現。どんなに古文単語帳を読み、暗記してもうまく消化しきれない表現ってありませんか?そうしたものが“今風”に説明されているのです。しかも思わず微笑んでしまうような内容だったり吹き出しそうになる表現だったり。自然と頭に残っていくのです。不思議なものですね。
私自身、現役時代は古文が好きな教科の一つに入っていました。「おもしろさは何なのだろうな」と探っているうちにいつの間にか好きになっていたのです。そんな高2の夏休み前、『恋する伊勢物語』を紹介され、読んでみようと思ったのがこの一冊との出会いでした。初めは高校でホームルーム前に実施されていた読書タイムを使って少しずつ読んでいましたが、1章が短いので10分弱でも案外すらすら読めるのです。そのうち「え!全然イメージ違う!こういう背景があったの!!」との発見がとにかく多くなり、覚えたイメージは『伊勢物語』以外の作品でも応用がきくようになっていたのです。
もともとは参考書というより、教養を養うための一冊。ですから読書ように書かれていますし、とにかく読みやすい。好きな方はすぐに力となるでしょうし、苦手さんも手に取りやすいかと思います。1、2年生の皆さんは『伊勢物語』をまず知るために読むもよし、3年生のあなたは辞書代わりに利用するもよし。生涯にわたって持ち歩ける一冊を上手に使い、楽しみながら古文をマスターしてみてはいかがですか?
Mizuki
そのほか、古文の成績を上げるためのイクスタのノウハウを紹介します。