数学と物理の難問3タイプと攻略するための5つの手順
どこから手をつければいいかわからない難問
理系高校生は受験直前ともなると、焦りからいろいろな問題をやってみたりするのではないでしょうか。そして、理系科目では特に顕著ですが「ああこの問題が解けない!!」「あの問題難しすぎて意味が分からん!!」といったこともあると思います。あるいは今すでに陥っているのかもしれません。
直前期においては、様々な問題に触れること自体気を付けた方がいいことです。ですがここではそのことではなく、この時に演習で扱う難問のことについて話をしたいと思います。
大学受験における難問の定義
ここで必要なのは、「そもそも難問とは何なのか」という認識です。自分の中で説明できますか?難問とは何でしょう?
絶対の正解というものは定義できません。ですが、少なくとも私は、難問とは
「与えられた状況を分析して、何をするか方針を決定する能力を特に要する問題」
だと思います。
難問を解くための5プロセス
すなわち、難問を解く上では、
1,与えられた条件を把握する
2,問われている物を把握する
3,どんな手法が使えるか考える
4,実際に実行してみる
5、うまくいかなかった場合、1→3→4 を繰り返す
というプロセスを意識して実行する必要があります。このプロセス自体はどの問題でも必要となるものです。ですが難問の場合は、なぜか手が止まってしまいがちですよね。その理由として最も可能性が高いのが、「3,どんな手法が使えるか考える」というところでアイディアが出てこないからではないかと思います。
さて、問題、特に難問を解く上でキーとなるこの部分。どのように訓練すればよいのでしょうか。
私は、どんな手法を用いるかというところには以下のステップがあると思います。上にあるほど簡単としています。
方針を決定する能力を養うための訓練
LEVEL A;よく知られた解き方を知っていれば解ける、見たら瞬殺
LEVEL B;チャートレベルの知識で解ける、考えればまだ何とか
LEVEL C;特殊な知識を要する、めっちゃ考えれば可能性が。
上2つについては解法暗記で対応可能です。難しさのイメージでいうなら旧帝大がBとCの間ぐらいです。今回問題としている難問はLEVEL Cに当たります。東大、京大など最難関大学で出題される設問の中でも難問とされるような問題です。
このレベルの難問を解くためには、知識のつめこみでは限界であり、ゆえに考える能力を伸ばすほかありません。難問を解くための、手法を考える能力は難問に触れることによってのみ伸ばすことができます。
実際に問題を解く上で気を付けることは、上の1,と2,でわかったことからできるだけいろんな可能性のある手法を考えること、そして解説を読む際に「なぜ解答はこのように考えたのか」を絶対に掴んでください。そうやって演習していくことで、せっかくの難問を存分に生かすことができます。
今後難問に取り組むうえでは以上のことに気を受けて取り組んでみるといいでしょう。演習問題として、自分の志望校に似た出題傾向の、より難関大の過去問に取り組んでみるのもいいかもしれません。
理系の難問を解くためのおすすめの参考書
数学であれば、河合出版の「理系数学の良問プラチカⅢ」がおすすめです。一周目では、ろくに解けなくてもかまいません。よく考え、よく解説を読めば十分です。そうして何周もして、最終的にはすべての問題を自分で解けるようにしてください。
物理でいうならニュートンプレス社の「難問題の系統とその解き方」がおすすめです。問題自体が難解である癖に量も多く解説も難しいことが多いので、先生に質問に行くことが絶えなくなるだろうとは思いますが...とりあえず、単独で挑むには少し覚悟が必要かもしれませんが取り組んでみる価値は十分にあります。
イクスタの創業者、土井による論理的・戦略的な受験計画と戦略の作成
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