英語の基礎完成ってここまで!シンプルな基準と参考書

大学受験での英語の基礎完成はここまでというラインがある。

大学受験の英語では共通テスト、国公立、私立どれを受験する場合でも確実にマスターしておきたいという基礎のラインが明確にあるので、このレベルまで最速でマスターすれば読める文章も増える。

英語力がつくと、過去問を研究することで大学受験英語の全体像が見えるようになるので、残りの期間で過去問の合格最低点を上回るためには何をどれくらい勉強すればいいのか自分で掴めるようになるので参考にしてほしい。


大学受験の英語は、必要な知識や理解が広すぎて受験勉強の初期にどこに向かえばいいかわかりにくい。

「単語がいいの?」

「熟語がいいの?」

「文法がいいの?」

「長文はいつからやれば?」


受験相談を受ける際に、受験生、保護者から最も多い質問が英語の初期の勉強法に関してだ。


英語の初期で時間と投下すべき基礎はシンプルだが、受験関係者でも意外とここまでの解像度で見えている人は少ないようだ。

英語の基礎が固まっていないのに長文を始めたりしてしまうと、時間がもったいないことになってしまう。早い人は小学生から英語を勉強しているのに、これだけ英語苦手意識が多い人が多いのはおかしいだろう。


英語は学校の授業もあるし、参考書も山ほどあるし予備校の授業を取っている人もいるだろう。様々な教材があるが、シンプルな教材を基準にして英語の基礎が固まっているかを確認することができる。

「英語にはそれなりに時間をかけているはずなのに、英語が読めるようになっている気がしない」という方にはぜひ今回の基準を活用してほしい。

基礎までが一番大事

英語は基礎までをマスターすれば読める文章が増え、共通テストレベルであれば、文章の内容はほぼ理解することができるようになる。共通テストは試験の性質上、試験時間以内に全ての設問を解くにはハイレベルな速読力が求められるが、時間制限がなければ文章のレベル自体は基礎レベルが固まっていればほとんど読むことができる。


今回ご紹介する基礎のレベルまでを固めてから志望校の出題形式に合わせて長文読解や英作文の分野を進めていく。基礎が固まる前から長文読解や英作文に時間を投下するよりもまずは基礎までを集中して固めた方が費用対効果が高い。


では、具体的に英語の基礎を見ていこう

基礎のレベルを測る基準として、有名な参考書の完成度と共通テスト・センター試験過去問レベルを使用する。


英単語の基礎完成レベル

まずはターゲットシリーズから。

ターゲットシリーズで基礎と呼べる範囲は、ターゲット1400の全範囲と、ターゲット1900のPart1、No.800まで。ターゲット1900のNo.801以降は標準から応用レベルとなる。

次にシステム英単語。システム英単語で基礎と呼べるレベルは、Stage1と2まで。問題番号で言うと1200までが基礎レベルとなる。システム英単語BasicではStage0が設定されており、もちろんこのStageも基礎レベルとなる。

次に速読英単語シリーズ。速単シリーズを使った基礎レベルは速読英単語の入門編までが基礎レベル。ただ、速単は入門だけだと基礎完成と呼ぶには少し足りないので、できれば必修編に入りたい。ただ、必修編は単語が2200掲載されており分量が増えるので、必修編全てを基礎の範囲に含めるのは現実的ではないので、必修編の半分程度、No.1000までを基礎の範囲とする

次にSTOCKシリーズ。STOCKシリーズは上記の単語帳と比べると知名度は高くないが、おすすめの単語帳だ。それぞれの単語のニュアンスを50-70文字程度の日本語で説明されており、具体的にイメージできるのでおすすめしたい。全くのゼロから英語を勉強し直す場合には、STOCK3000は強くおすすめできる単語帳だ。


英熟語の基礎完成レベル

次に英熟語の基礎レベルを有名熟語帳の範囲とともにご紹介する。

英熟語帳で有名なものは少なく、たいてい以下の2冊から選ぶ受験生が多い。

ターゲット1000では、基礎と呼ぶ範囲はPart3のNo.660までが基礎範囲。

速読英熟語は長文が75本あり時間がかかる。また書籍の中でのレベル分けをされていないため、便宜的に範囲を指定する。長文No.50までの614個の熟語を基礎の範囲とする。

英文法の参考書にも熟語が掲載されている場合もある。受験勉強の初期では独立した熟語帳を使用しない場合もある。VintageやNext Stage、UPGRADE、Scrumbleなど、網羅系と呼ばれている英文法の問題集にも400個程度の熟語が掲載されている。これらに掲載されている400個の英熟語が基礎範囲となる。


英文法の基礎完成レベル

英文法をゼロから初めて基礎まで完成させる基準としては、まずは「大岩のはじめの英文法」がおすすめだ。各分野での文法の仕組みがシンプルに言語化されており、初学からでもわかりやすいだろう。

「大岩のはじめの英文法」まででは問題数が少なく、分野ごとの問題のパターンは網羅していないので、もう1冊が必要になる。英熟語でも触れたVintageやNext Stage、UPGRADE、Scrumbleなど、網羅系と呼ばれている問題集の英文法の範囲300~400問を基礎の範囲とする。


英文解釈の基礎完成レベル

一文読解や英文解釈と呼ばれる分野。英語ならでは語順のパターンを学び、頭の中で品詞分解できるようになるための分野だ。この分野で基礎と呼べるのは「基礎英文のテオリア」、という参考書が最もおすすめだ。2023年に新発売された参考書で、英文解釈の参考書は発売されてから30年程度経っている古い参考書が現役の中、非常に品質が高い参考書だと言える。


約100の例文を元に基礎と呼べる範囲の語順の並び方を学ぶことができる。

同じ役割をする有名な参考書には「入門 英文解釈の技術70」「英文熟考」「基礎英文問題精講」「英文読解のナビゲーター」などがあるが、最新の基礎英文のテオリアを最も強くおすすめできる。


まとめ

英単語・英熟語・英文法・英文解釈、この4つの分野が英語の基礎となる。今回ご紹介した参考書の範囲を繰り返し、参考書の内容の90%以上を定着させることができているようであれば基礎は完成している。

今後、どの参考書を使っても十分に理解できるようになるだろう。

また、知識レベルでは共通テストは75点以上は期待でき、また国公立大学や私立大学でも偏差値55程度であれば合格最低点近くの点数が取れるようになっているはずだ。

あとは音読などをして速読力を身につけることができれば、これらの入試レベルでの合格最低点を取ることができる。旧帝大や早慶に合格するためにはここからさらに難しい単語レベルや英作文の作成技術、速読力が必要になってくる。これらの応用レベルを想定しながら基礎の範囲を完成させたい。


受験の初期は今回ご紹介した英語の基礎範囲だけに時間を投資することをおすすめする。

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