どこから手をつければ...数学の難問を解ききるための五つの手順

今回は一橋大学の笠原くんに特別にノウハウを寄稿してしていただきました。一橋大学の二次試験で出題されるレベルの数学の難問にも対応できる考え方のため、文系数学だけではなく理系数学を受験科目で使用する受験生にとっても、参考になるノウハウが紹介されています。それではどうぞ。
みなさん、まず数学の問題を見た時に何を考え、何をしますか?
補助線を書く?問題文をじっくり読む?仮定の確認?
 人それぞれ数学の問題への取り組み方、解き方は異なります。いろいろな数学の問題の解き方がある中で、僕が一番早くかつ正確に答えにたどり着くであろうと考えている解き方を紹介します。
 僕は受験期に、もはや数学マニアといえるほど数学にこだわっていて、多くの受験問題を解いている中でこの解法を発明しました。
僕は、この解法を身に着けた結果、一橋大学に合格することができました。一橋志望の人は以下の記事で一橋数学について説明しているので参考にしてください。
参考:一橋の過去問を徹底分析し、合格した僕が教える一橋数学の傾向と対策 - イクスタ
5つの手順を繰り返せば、ほとんどの解答にたどり着ける
この解き方は難しい問題であればあるほど効果を発揮します。この解き方を使うと、数学で起こりがちな「何をやったらいいかわからなくなる」状況がうまれにくいです。またこの解き方は文理共通の解き方なので、数学を受験で使う受験生全員に役立つと思います。
今回は、図形や関数に関する解き方を具体例として取り上げます。
1. 問題文の仮定を書き込む
最初に問題文の中に含まれる仮定を書き込みます。もし問題に図形や関数が書いていなかったら自分で関数や図形を描き、問題の中に書いてある図形問題であればAB=3などの図形の一辺の長さ、関数問題であればy=x+2などの式を書き込みます。
この時の注意点として図形や関数を書くときには大きく丁寧に書きましょう!小さいと数字を書き込んだ後にぐちゃぐちゃで何が何だか分からなくなります。
この文章の仮定を書く作業はほとんどの人がやっていますがここから計算をして数字を図形やら関数やらに書き込んでいくので、時間は目安として3~5分かけて大きく丁寧に書きましょう。
僕は図形を小さく書く癖があったのですが大きく丁寧に書く習慣ができてからミスが大幅に減りました!
2. 問題関連の公式や性質を書きだす
関数や図形を書き終えたら、次にその関数や図形に関連する公式や性質を思いつくだけ書き出します。難しい問題だとどうやったらわからないところの数字が出るのか…とペンが止まってしまうと思うのでまずは関連公式を書きだしてみましょう!
例えば三角形の問題だったら三平方の定理や余弦定理、正弦定理など、関数の微分の問題だったら微分法や導関数(微分した関数f(x)’)の性質(例;二次関数においてf(a)’はx=aにおける関数f(x)の接線の傾きである)などを書き出します。
注意点としては公式や性質の中で数字がまだわからないところはaやtなどを使って文字で置きましょう!文字にして置いたところがわかってくると回答に近づきます!
公式や性質の書き出しがこの解法におけるキモです!この公式の書きだしをすることによって解答への道筋が見えてくることが多いです。数学の問題というは図形、関数の公式や性質を簡単なものでは1、2個、難しいものでは3,4個使います。
数学の問題において公式や性質というものは武器みたいなもので、数学の問題を解き倒すには必ず必要なものなのです!公式や性質をまだ覚えていない人はまず覚えましょう!
公式を覚えたのに問題の図形や関数を見ても公式や性質が思いつかない…という人もいると思いますがそれは安心してください!まだ解いた問題数が少ないだけです。もっと問題を解けば自ずと公式や性質が頭に浮かんできます!つらいですが演習あるのみです!
3.仮定と関連公式や性質を見比べて簡単に数字が出そうなところに数字を記入する
関連公式や性質を書き終えたら、書いてある図形や関数と公式や性質を見比べ、数字が出そうな部分の数字を出して記入しましょう!公式の文字で置いたところはもちろん、問題を見て関係なさそうな部分の図形の長さや関数の式などの出せるところも出しましょう。
この作業をすることによって解答への道筋がだいぶ見えてきます!しかし、ここで注意しておきたいのはなかなか数字が出なそうなところは解かないでおいておくことです!無理に数字を出そうとすると無駄に時間を取られてしまいます。あきらめることころはあきらめましょう!目安としては5分以上かかりそうだったらあきらめましょう!
なんと簡単な問題だとこの時点で解答が出てしまいます!!!しかし残念ながら、難関大学といわれる早慶上智、一橋、東工大、東大の問題だとこれだけでは解けません…。ここからは進むのにちょっと難しくなります…
4. 答えにたどり着きそうだが解くのに時間がかかる未知数を解く
まず簡単に出せる数字を出し切ったら、さっき放っておいた未知数の中から答えに結びつきそうな未知数を解きます。ここで重要なのは、この未知数を出す前に、できる人は頭の中で、無理な人は書きながら大体でいいので計算することです。この未知数は本当に出ない場合があるのと、答えと全く結びつかない場合があるのでとりあえず適当に計算してみてこの計算できるのか計算できたとして答えに結びつくのかを考え、また出した数字の使い方までを吟味して解くかどうかを決められればgoodです!
この方法論は数学の問題をあまり解いていない人には難しいかもしれませんが、演習を重ねていくうちに慣れていくと思います!頑張りましょう!
5.補助線を引くか2の公式の書きだしに戻る
ここまでで答えが出ない場合は補助線を引くか2(問題関連の公式や性質を書きだす)に戻って公式や性質を見逃していないか吟味します。補助線を引いたらまた2~4を繰り返します。
補助線を引くことで新しい見方ができるかもしれませんが、まずは1~4をしっかりとこなしてから補助線を引くことをおすすめします。補助線を引くと新しい見方が増えるかもしれませんが図形や関数が複雑化してかえって難しくなる場合があります。補助線を引く場合は1~4がしっかりできているか2の段階(公式の書きだし)に戻ったりして確認してからにしましょう!
5つの手順を繰り返して、数学を得意に、そして数学好きに!
僕はこの1~5をしっかりとやれば絶対に答えにたどり着くと思っています!!しかしこの解き方は慣れないと時間がかかってしまうかもしれません…
 でもこの解法をマスターしたら多くの問題が解けるようになり数学嫌いのあなたも好きになるでしょう!(笑)
数学嫌いの文系の人のために文系数学を勉強する上で持っておくべき参考書を以下の記事で紹介します。ぜひ参考にしてください。
参考:文系数学の参考書は一冊を大切に!数学が苦手な受験生におすすめの参考書2選 - イクスタ
参考:定番のパターンを暗記することで攻略する文系数学の勉強法 - イクスタ
参考:理系の受験生へ- 難問を少しずつ攻略していく手順を教えます - イクスタ
数学の問題の解き方は人によって様々です!僕の解き方もあなたに合う、合わないがあると思います。合わないという人はいろんな解き方を試してみて自分でドッキングして自分なりの解き方を研究してみてください!
そのほか、数学の成績を上げるためのイクスタのノウハウを紹介します。
参考:【共通テスト数学】1か月で9割以上をとるための勉強法と問題の解き方- 一橋生が伝授☆ - イクスタ
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