独学で早慶に全勝した世界史の勉強法【絶対に外せない3要素とは?】
みなさん、こんにちは!早稲田大学政治経済学部政治学科に通ういぶきです。
今回は私の世界史の勉強法をご紹介します。
私は、現在とある塾のチューターのアルバイトをしているのですが、生徒から一番聞かれることといっても過言ではないのが世界史の勉強法に関する質問です。
確かに英語や国語などの科目と違って世界史はどうやって勉強していいのかわかりにくいですよね。
『有名な参考書や問題集の名前は知ってるけど実際にそれってどうやって使うの?』という意見もよく聞きます。
ということで、今回は世界史学習における絶対に外せないポイントと、そのポイント毎の具体的な勉強方法やおすすめ参考書・問題集について紹介していきたいと思います。予備校でも早慶志望の受験生に伝えている勉強法です。
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この記事を書いたいぶきくんは僕の予備校時代の受験生で、彼が高2の夏に初めて話しました。初めてお話しした時にアドラーの「嫌われる勇気」という本のことを話したことを今でも覚えています。
いぶきくんはそこから、高校のあまり勉強しない友人たちとの関係に悩みながらもめちゃくちゃ努力して第一志望の早稲田大学の政治経済学部と慶應義塾大学の法学部など受験したほぼ全ての大学に合格しました。
いぶきくんは決して詰め込みでなく色々なことを論理的に考えて勉強していたので、世界史以外の科目もぜひ参考にしてください!
◇目次◇
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3. 私が使った世界史の参考書
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4. 世界史の具体的な勉強法
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5. 世界史の復習法
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7. まとめ
授業を受けても全く伸びなかった世界史の成績
私が受験勉強を始めたのは高校2年生の夏でした。世界史の開始時期はおそらく11月頃だったと記憶しています。
最初は予備校の授業を受けているだけでしたが、通史を終わらせた後でも成績はまったく伸びず、むしろ4月のセンター模試では点数は下がりすらして結果たたき出したスコアはなんと40点台。
上にも書いた通り、世界史の勉強をしていなかったわけではなく、古代から現代史までトータルで40講座を受け終わっていた状態でした。
にもかかわらず一点すら伸びていない・・・
自分には勉強が向いてないんだろうかと本気で悩み、選択科目をまだなじみのある日本史にすることすら考えました。
しかし、もう4月。残された時間を考えても、日本史をやり始める時間なんてなく「だったら絶対に点数を伸ばす勉強法を見つけてやるんだ!」と気持ちを切り替え、自分に合う勉強法の模索を始めました。
そして、いろいろと試行錯誤はしたものの最終的にこれは!と思える勉強法に出会うことができ、次の6月のセンター模試では75点、8月のセンター模試では90点を取ることができました。
つまり、世界史が全くできなかった4月からおよそ4か月間で50点近く得点を伸ばすことに成功したということです。その後も成績は伸びていき、最終的にセンター試験の本番では、満点は惜しくも逃したものの98/100点という得点を取ることができました。
また早慶の一般試験においても世界史を得点源にすることが出来ました。
結果、4月の自分には想像もつかないくらい世界史の成績を伸ばすことができたんです。
世界史の勉強で絶対に外せない3要素
では一体私はどんな勉強をしたのでしょうか?
具体的な勉強法を紹介する前にまず、皆さんに押さえておいて欲しいポイントがあります。
それは世界史の勉強の中に、
大きな流れ
(細かな単語の)インプット
アウトプット
の3つの要素を必ず組み込むということです。
他の科目でもそうですが、世界史は特に『幹に枝を載せ、枝に葉を載せていく』方法に則って勉強していく必要があります。
分かりやすく説明すれば、まずはしっかりと通史の流れを掴み、幹と枝になる部分を固めたうえで、単語などの葉の部分を覚えていくということです。
幹や枝がなければ、いくら葉である単語を覚えようとしてもするすると簡単に抜け落ちてしまいます。
世界史学習における絶対に忘れてはならないポイントを頭に入れたところで、いよいよ本題の自分が行っていた具体的な勉強法について紹介します!
が・・・またここでも断っておきたいことがあります。これはあくまで”私の”点数が伸びた勉強法です。これを読んでいる皆さんが僕と全く同じ状況であるとは限りませんし、勉強法の向き不向きも当然あると思います。
この勉強法に移る前に自分が元々通史の受講はほとんど終わらせていたという前提もあります。
僕の提示した勉強法を鵜吞みにするのではなく、自分に合うように修正を行う、このことを忘れないようにしてください。
繰り返しになりますが、勉強というは自分の頭で考えてするものです。人の言うことをそのまま真似している限り絶対に成績は伸びません。私の勉強法からエッセンスを汲み取り、自分オリジナルの勉強法を開発してください。
私が使った世界史の参考書
アウトプットの参考書
それではまず主に使用していた参考書・問題集の紹介からです。アウトプット用として僕はZ会の「実力をつける世界史100題」(以下100題)をメインの参考書にしていました。
この参考書は受験の範囲すべてが大まかな単元毎に100分割されており、一日でどのくらいの分量を行うのかを決めるのが容易です。
また市販されている他の問題集と異なりすべてがオリジナル問題で構成されているため、過去問をそのまま流用した問題集にありがちな悪問や問題の偏りもなく、非常に質の高い演習ができることもポイントです。解説も早慶レベルを受験するにしても充実しており、文句の付けどころがない参考書だと思います。
世界史の大きな流れを掴むための参考書
流れを抑える参考書には山川出版社の「ナビゲーター」を使用していました。
範囲は山川の教科書等とほぼ同じですが、このナビゲーターは4冊で同じ範囲を取り扱います。つまり教科書の約4倍の情報量で教科書と同じコトを説明しているわけですから、教科書よりも分かりやすいのは当然ですよね。
似たような参考書に「実況中継シリーズ」がありますが、誤植が多いことが知られています。そういった間違いがほとんどないのもこのナビゲーターの魅力でもあります。
インプットの参考書
インプット用の教材には主に予備校のテキストを使用していましたが、東進の「世界史B 一問一答」で代用可能です。
取り上げられている単語のレベルや範囲はほぼ一緒ですし、むしろ一問一答の方が詳しく掲載されている分野も多くあるぐらいです。しかしポイントのところでも書きましたが、流れも抑えずにインプット用の一問一答をやり始めるのは絶対やめましょう。
流れがわからなければ一つ一つの単語の重要度が分からないため覚えることは非常に困難になります。そんな状況で暗記しようとするのは時間の無駄ですし、ただの苦行です。
世界史の具体的な勉強法
ここまでで流れ、インプット、アウトプットの参考書は揃いました。
具体的な方法として、もちろん流れを抑えることからですが、あれだけ長いナビゲーターをただ読むだけでは集中力をキープすることは困難です。そのため自分はナビゲーターの範囲を区切りその範囲を反復するという方法を採用していました、範囲を区切るために使うのがアウトプット用の100題です。
100題のアウトプットを元にインプットのペースを決める
上でも述べたように全範囲が均等に100個に分割されているので、これを基準にして一日に進む分量が一定にするのです。
これが100題をメインの参考書にしていた大きな理由です。私は100問のうち3つを1ユニットとし、これを流れからインプット、アウトプットにいたるすべてのルーティーンの基本単位としていました。
つまり100題の3つ分と同じ範囲と連動させて、追うようにしてほかの参考書を進めていったということです。そして同じ範囲を3日繰り返し演習し、それが終わったら次のユニットに移るという感じでした。
100題を基準としたこの範囲設定は一日の中でどれくらい世界史に時間を割けるかで決めてください。
範囲を決めた後は流れから…ではあるのですが、私は敢えて最初の日(つまり1/3日目)の最初に100題を解いて同じ範囲のアウトプットを行っていました。
というのも先にアウトプットを行い、どんな出来事や人名が出てくるのか、それらはどのように出題されるのか、その範囲の自分の理解度はどれくらいのものなのかをまず把握してから流れやインプットに移ることで、その範囲への意識を大きく変えることができるからです。
例えば、『知っている単語はあるけど流れがあまり理解できていない』と感じたら、インプット以上に流れに時間を割いて覚えるというシフトチェンジもできますし、逆に流れはわかってもわからない単語が多いなと感じたら、インプットに注力する、という修正も同様に可能になるのです。
つまり先にアウトプットをすることでその後のインプット、流れにある程度の修正を加えることができるようになるということです。学校の授業などで同じ範囲の学習をすでにしている場合は、ナビゲーターをやる前に100題の同範囲を先に解いてみてください。
しかし難しいのは世界史の知識がまったくない場合です。自分がアウトプットから学習をスタートできたのは、最初に予備校の授業を受けていたからで、それでもやはり100題の分からない範囲はほとんどお手上げの状態でした。
従って世界史に関する知識が何もない場合は、アウトプットをやらないか、あるいはすでに流れやインプットがある程度進んだ2日目や3日目に行うという形でいいと思います。
ちなみに100題を解き終わった後の復習にはそこまで時間をかけなくていいです。この後紹介するインプットと少し紹介した流れの部分に一番時間を割きたいからです。
出来事の因果関係を理解する
アウトプットを終えて流れに移るわけですが、ナビゲーターを読むときはとにかく一つ一つの出来事を繋げること、これをとにかく意識してください。
世界史ができない人はこのそれぞれの出来事を繋げるというプロセスをないがしろにしている人が多いです。
ナビゲーターを読んでもいまいちわからないところがあった場合は電子辞書やネット・資料集等を使って徹底的に理解してください。一応の目安は何も見ずにそれぞれの出来事の因果関係、つまりどうしてAは起こったのか、あるいはそのAは何を引き起こしたのかということを説明できる状態になることです。
アウトプットの後のインプット
このレベルまで流れを抑えることができたら、次はインプットです。とりあえずここでは東進の「一問一答」を例に説明をします。
この参考書は単語毎にその出題頻度と難易度に沿って☆が1つ~3つ付されています。
まず一周目に意識することとしては、星3がついた単語は必ず押さえることが挙げられます。このレベルならばナビゲーターでも見たことのある単語がほとんどだと思います。一周目は星2に関しては出来れば覚えるというスタンスでいいです。基本的に早慶のような大学の問題でもこの一問一答の星2と星3を覚えさえすれば、合格点は取れます。
星1レベルを覚えるのは、一周目の通史が終わった後からでかまいません。一周目ですべて覚えようとして基本事項を覚えられないという最悪のパターンだけは避けるようにしてください。
要素ごとの繋がりを必ず意識する
このインプットの際に重要なことは、単語を暗記するときに必ずナビゲーターで固めた流れや単語と単語のつながりを思い浮かべるようにすることです。
繋がりが理解できていると圧倒的に単語を覚えやすくなります。もしあやふやなところがあればもう一度その部分の流れだけをおさらいするのもありです。
最終的には星3、2レベルはほとんど頭に入っていて星1レベルもある程度覚えている状態に持っていければ早慶の世界史は怖くないです。
これで流れ、インプット、アウトプットの大まかな内容はお分りいただけたでしょうか。
自分は基本的に上で紹介した100題3つ分を1ユニットとし、そのユニットを3日繰り返していました。アウトプットは初日のみ、流れは初日と2日目、インプットは毎日というルーティーンを続けていました。これに関しては自分なりにアレンジしてもらってかまいません。
世界史の復習法
そしてもうひとつ大切なのが復習です。どれだけ覚えやすいメソッドを用いて暗記しても必ず忘れてしまうのが人間です。そのためいかにうまく暗記し、そしていかにうまく忘れずにいることができるかがまた重要になってきます。
この復習で私が使っていたのは、先ほども紹介した100題のみです。
アウトプット用の問題集をどうやって復習に使うのかと疑問に思うかもしれませんが、この問題集を使った復習が効率のよい復習を可能にしてくれます。
問題集に解いた日付を記入する
100題には演習を行った日付を記入する欄があります。この欄に最初にアウトプットを行った日を書き、この日付から約2週間~約1か月たったころにその問題をもう一度解きます。ただ解くだけです。
こんな簡単でいいの?と思うかもしれないですが、上で紹介した新しい範囲の暗記と復習を両立させるためにはできる限りシンプルな方がいいのです。
問題を解いたあとは100題の解説をしっかり読むだけでいいです。これさえしていれば、細かい知識は抜け落ちるかもしれませんが、重要な知識はしっかりと維持できるはずです。
また100題には問題毎に得点が決まっているため、その範囲の成績の推移を数字で追うことができるので、点が下降気味な問題は復習をする頻度を少し上げたり、逆に得点を維持できている範囲の復習は頻度を下げるといった調整もできます。
最初にアウトプットを行わず流れとインプットを行った人は、そのインプットを行ったところから約2週間でこの復習を行えばいいと思います。最初は難しいと思いますが、くらいついてください。
とりあえず上記の方法を行えば間違いないと思いますが、さらに得点を伸ばすためにおすすめの参考書を紹介します。
id="37"世界史の得点をさらに伸ばすためのオススメの参考書
「世界史年代ワンフレーズnew」(PARADE BOOKS)
語呂合わせで世界史の頻出年代を覚える本です。表紙のラクダがかわいい。
この参考書の一番の目玉はゴロが年代からではなく、出来事が語呂を思い出すトリガーになっているということです。すなわち、普通の語呂は「なくよ(794)ウグイス、平安京」のように最初に年代が来ますが、この参考書は例えばペロポネソス戦争(B.C.431~B.C.404)だったらら「ペロポで要塞(B.C.431)掘れよ(B.C.404)」のように最初に出来事や事件が来るということです。
これは非常に画期的です。というのも実際の問題では基本的に出来事→年代の順で聞かれることが圧倒的に多いからです。
思い出したいのは年代なのに語呂を思い出すのにそもそも年代を思い出さなくてはいけないというジレンマを解消することができます。
語呂の数も約700と豊富で、これをすべて暗記すれば、共通テストで20点近く得点を伸ばすことも可能です。紙を使って語呂を隠して、音読しながら覚えてました。
「ニューステージ世界史詳覧」(浜島書店)
資料集で迷ったらコレ。とにかく情報量が他の資料集の比じゃないです。
情報量が多いにもかかわらずレイアウトが非常に見やすく、おすすめです。私は元々違う資料集を持っていましたが、買い替えてハッピーになれました。
インプットのところで書き忘れましたが、出てきた都市や出来事の起こった場所や国の位置は必ず資料集でチェックする癖をつけてください。暗記の助けになるだけでなく、共通テストなどでも思っている以上に地図問題が出ますので。
「攻略世界史 近・現代史 整理と入試実戦」(Z会)
近現代史の問題集でダントツのおすすめがこれです。
この参考書の特徴はいくつかありますが、一つ目は選定されている過去問の質が非常に高いことです。冒頭の3つの問題は後付けのものなので、質的にあまり良いものではないのですが、それ以外の問題はただ難しいだけでなく、頭を使わされる問題が多いです。
2つ目の特徴はアウトプットだけでなく、インプット用の参考書としてもすぐれている点です。一問一答などには載っていないけれど、これが知りたかった!と思うような知識が多く掲載されており、実に重宝しました。
早慶志望者が過去問に移る前から始めるくらいがちょうどいいと思います。100題にももちろん近現代史の部分はありますが、基本的に一番出題されるのが近現代史ですので、早慶志望者はプラスアルファでこれをやっとくくらいがいいと思います。
やり方としては、そこまで量は多くないのですでに説明したルーティーンに組み込んで、同じ範囲と連動させてやってました。
「各国別世界史ノート―重要事項記入式」(山川出版)
この参考書の特徴は一つの国の歴史が縦の流れとして一つにまとめられ掲載されているところです。
世界史の中で比較的存在感の薄い国が時代をまたいでちょこちょこ出てくることがあると思いますが、そういった国の変遷を押さるのというのは非常に困難だと思います。
そういう時にこの参考書が威力を発揮します。東南アジアや旧ユーゴスラビア、ラテンアメリカ、アフリカといった国々の歴史が一つ一つ丁寧に載っているので、通史を終えてからまとめてあいまいな部分をインプットしてしまうのがおすすめです。
「そうだったのか!現代史〈パートⅠ&Ⅱ〉」(集英社文庫)
これは参考書ではありませんが、おすすめなので紹介します。
近現代史、特に現代史は非常に複雑で流れを抑えるのが本当に大変です。この本は受験向けの参考書ではないにも関わらず難易度が高すぎるワードもあまり出てきませんし、流れを抑えるのには最適です。
ナビゲーターは現代史にほとんど紙面が割かれていないので代わりに使うのがおすすめ。大学に行ってからもこの本に載っている現代史に関する知識は必須です。読み物としても非常に面白いのでぜひ読んじゃいましょう。
「早稲田大世界史」(河合塾SERIES)
早稲田大学で出題された過去問が範囲毎にまとめられている問題集です。
もちろん相当レベルが高く、解説の中にも一問一答の星1レベルを超えるワードが頻繁に出てくるので世界史が相当得意だと言い切れるようになってから取り組んでください。
この問題集が解けるようになれば、早稲田のどの各部でも合格点は上回れるようになっているはずです。
まとめ
ここまで紹介してきた世界史の勉強法について、3つの要素を軸に説明してきました。ぜひ、今回ご紹介した方法を駆使しで世界史の成績をあげてくださいね。
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> ゼロから過去問演習まで、MARCH関関同立向けの世界史 勉強法 - イクスタ
> 世界史は山川でどこまでいける?共通テスト9割、早稲田8割を取った勉強法 - イクスタ
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