内裏|日本史用語集
内裏の解説
内裏とは、古代都城における天皇の私的居住区域のことを言う。御所、禁裏、大内などとも呼ばれる。都城の北側の中央に宮城があり、官人が政務を行っていたが、宮城の内部に内裏があった。 平安宮においては、内裏は朝堂院の北側に位置し、周囲を築地に囲まれていた。内裏の内部には、北側に後宮、南側に紫宸殿(天皇が政務を行う場所)、清涼殿(日常生活の中心地)などがあった。
東西約240メートル、南北約330メートルの区画で、回廊で結ばれた12の門があり、17殿と5舎が左右対称に置かれていた。
すなわち、南側正面の建礼門、承明門を入ると正殿の紫宸殿 (ししんでん) 、天皇の居所の仁寿殿 (じじゅうでん) を中心に春興 (しゅんこう)、宜陽 (ぎよう) 、綾綺 (りょうき) 、温明 (うんめい) 安福 (あんぷく) 、校書 (きょうしょ) 、清涼 (せいりょう) 、後涼 (こうりょう) の各殿,また後宮として、承香 (じょうきょう) 、常寧、貞観 (じょうがん) 3殿を中心に、麗景、宣耀 (せんよう) 、弘徽 (こき) 、登花 (とうか。登華とも書く) の各殿と、飛香 (ひぎょう。藤壺ともいう) 、凝華 (ぎょうか。凝花とも書く。梅壺) 、襲芳 (しほう、雷鳴壺) 、昭陽 (梨壺) 、淑景 (しげい。桐壺) の5舎である。