2022年のイクスタコーチ 予備校や塾に通っていないのに、なぜこれほど良い結果になったのか。結果と総括
総括の要約
慢心してはいけないが、今年の受講生の結果はとても良かった
合格結果・成績の伸び・人としてのメタ認知能力の向上
この3点で、他の予備校や塾と比べても圧倒的に良い結果だと言えるだろう
2022年度の大学受験を終えて
大学受験を目指すためのコーチングであるので、当然難関大学合格が一番の目標です。一方で、素敵な発見もありました。2022年度の受験をした受講生に受験体験記を書いてもらったところ、第一志望に合格していてもそうでなくても、どこかの大学に進学できることが決まった以上に、自分で長期計画を立てて自分で一つのプロジェクトを進めていく力がついたことがよかったという感想が多かったのです。イクスタコーチの土井としては、受講生が実際にどの大学に進学できたのかという結果に冷静に向き合う必要がある反面、結果だけではないプロセスにおける受講生の成長に寄り添えたのであれば、これはある意味受験結果よりも嬉しいことです。
これからの長い人生を考えれば、どこに合格したのか、よりも自分が成長するためのサイクルを手に入れることができたことの方が、ポジティブなインパクトは強いです。
なんでこんなに良い結果になったのか?
イクスタコーチは問題解決のプロセスにフォーカスしたアプローチであるから。
「志望校に合格したい、けどこのままでは合格できない」という状態で、何が足りないのかを全てリストアップして、一つずつ埋めていきます。
勉強はその方法論の一つであって、勉強することが目的ではなく、第一志望に合格するために必要な行動や考えることはたくさんあって、そのうちの一つが勉強であるということです。
結果的には毎日10時間以上勉強することになるのでずっと勉強はしているのですが、なぜ、いつまでに、なにを、どれくらい勉強すればいいのかを把握していないと効果が出ませんし、それぞれの勉強の明確な意図がわかるとやる気がめっちゃ出ます。
逆算での数値化も重要
いつまでにどれくらい勉強すれば、現実的に合格点に届くのだろうか、という逆算でのイメージも大事です。
学校や予備校の先生はこうした視点について話してはくれません。あくまでもある科目の一つの分野についての専門知識を提供してくれているということです。
今年のイクスタコーチの受験生は、1人を除いて予備校や塾には通っていませんでしたが、とても良い結果を手に入れることができました。
私の考えでは、東大・京大・東工大・一橋の最難関大学の記述・論述問題は発想力が求められることがありますし、授業や得点のための1対1の専門的な添削を受けた方がいいと思いますが、中学レベルも全くやっていなかったり、教室に通わないとやる気が出ないパターン以外に、一方的に教わるタイプの講義は必要ありません。各出版社さんが時間と費用をかけて分かりやすい教材を開発してくれているので、これらをしっかりと使っていけば大丈夫です。
○ 受験勉強におけるアートと科学
各科目の勉強法はアートです。各科目の知識の入れ方、正解を出すまでのプロセス、頭の中の使い方はアートなので、人によって全然違い、再現性がありません。15人の受講生全員全然違いました。細かい点では違うので、正解をお教えすることはできないのですが、イクスタコーチでは自分なりの正解を見つけるためにいくつかの選択肢を示しています。すぐに自分に合った勉強法を見つけることはできないので、これまでに先輩の結果が出た勉強法をお伝えしてやってみて、何を感じたか、どうすればいいかを丁寧に聞いていきます。
一方で計画は科学です。今の自分の成績と、志望校に合格するために必要な成績を数値化し、残りの時間から、いつの時点でどれくらいの成績を取っていればいいのか、その成績を取るためにはどの教材をどんなレベルで定着させていればいいのか、言語化することができます。
言語化したこれらの状況を、ロボットやマシンのように勉強し続けていければいいのですが、そのように勉強できる人は20人に1人くらいで滅多にいないので、ストレスがかかり続ける勉強をいかに進めていけばいいのか、気持ちの持ち方やメンタル、生活習慣についてもイクスタコーチの面談内で触れていきます。本人に取って心地よい勉強の環境は異なるのでイクスタコーチから「こうじゃなきゃダメ」ということは一切ありません。ただ、学校のある日は4-5時間、無い日は10時間は十分に集中できる環境にできることを求め続けていきます。
周囲の期待よりも高い結果
2人ほど、学校で在校生に向けて受験の経験について話してほしいと言われて、卒業後に在校生に向けて講和をしたようです。講和を求められるのは、学校の期待よりも良い結果を残した人なので、自分の環境で求められる以上の結果を出せたという意味でとても良いことだと思います。
「絶対に合格しなきゃライン」に合格すること
イクスタコーチの受講生は第一志望の合格率も高いですが、全員が第一志望に合格できたわけではありません。
第一志望に合格するのはもちろんとても重要ですが、実はそれ以上に重要なのは、絶対に合格すべき大学に絶対に合格する、ことです。
例えば、旧帝大や早慶に十分な確率で合格するためには、少なくとも1年半前から本格的に受験勉強をスタートして、かつ各科目で求められる認知能力を十分に備えていることが必要です。2年、3年かければより合格率を高めることができますが、ドライな言い方をしてしまうと、どれだけ頑張っても、これらの大学で出題される問題の抽象度に対応できない人も少なからずいます。
ただ、これら難関大学の抽象度の高い問題に対応できるかは、実際に各科目を600-1200時間ほど勉強してからじゃないと分からない部分がありますので受験勉強を始める段階では、どんな大学が第一志望でもいいと思います。
一方で、クラスでは下から5%には入らないくらいの一般的な頭の良さがあり、計画通りに努力さえできれば、前述の最難関大学以外は合格できる可能性は十分以上あります。
私個人としては、受講生を第一志望に合格できるようサポートするのはもちろんなんなのですが、こうした運や才能に関係がなく到達できる最高のレベルにまで引き上げることもとても大事な仕事だと思っています。
その意味で、今年の受講生は1人を除いて全員を、社会的にも周りからも十分に成功と言われる結果が出るようにサポートできたのは本当に嬉しいことです。
2022年4月のいま、すでに2023年の共通テストまで10ヶ月を切っているので、これまでの方法を踏襲しつつ、もっと受講生にメタ認知の能力や機会を提供するためにイクスタコーチを続けていくつもりです。
イクスタコーチ 土井