【世界史】1年で難関大に合格するレベル別参考書と勉強法とは?わかりやすく徹底解説!
夜更かしの中、部屋の隅で灯るデスクライトの下、あなたは世界史の教科書を開いている。ページをめくるたびに、遠い異国の土地や時代の風景が頭の中で蘇る。しかし、心の中には、ただの興味や好奇心だけではなく、深い葛藤が渦巻いていた。
「なぜ、これを知らなければならないのだろう?」自問自答する。テストの点数、大学入試、そして将来のため…そういった理由はわかっている。だが、それだけでは心の中の疑問は消えない。
歴史の中の人々の生き様や選択、彼らの背負った運命や葛藤に共感を覚えることがあった。しかし、それと同時に、自分の未来や選択に対する不安や迷いも増していった。
「彼らは、どうやって自分の道を選んだのだろう?」あなたは、歴史の中の偉人たちや普通の人々の生き様を通して、自分自身の人生や選択について考えることが多くなった。
世界史の勉強は、あなたにとってただの学問ではなく、自分自身と向き合う時間となっていく...
世界史の全体の勉強の勉強の流れ
どんな大学を受験する場合も世界史は通史、暗記、アウトプットを行ったり来たりで繰り返して実力をつけます。それぞれのステップについて、どのような教材をどんな点に注意しながら勉強していけばいいか、2022年の共通テスト世界史で満点を取った私タイヨウが中心となって、イクスタ編集部が大学受験の世界史をいち早くマスターするためのノウハウをお伝えしていきます。
今回ご紹介する世界史の勉強法・手順はイクスタコーチで採用している標準モデルです。イクスタコーチでは毎週60分の面談で入試当日までの受験生活をサポートしています。
ステップ① 通史の理解・インプット
世界史の受験勉強を始めたら、まずは通史の理解から始めます。
このステップでは世界史の全範囲を解説している教材で各時代、各地域の大きな流れを掴みます。このステップでは通史を早く何周もできることが大切なので、各用語や内容が詳しすぎる必要はなく、内容が必要最低限かつ、重要なところはしっかり理解できるものを使うことがおすすめです。このステップでの理想はその教材を丸覚えしてしまうことです。
通史の教材を終わらせるまで必要な時間
例えば通史の教材として今回ご紹介するナビゲーター世界史や実況中継にどれくらいの時間が必要か計算してみましょう。
今回は実況中継を例にとってみます。実況中継は講義が約75回分あり、1回分あたり復習含めて約1時間ほどかかります。
平日4時間、土曜6時間、日曜10時間勉強時間が取れる場合を考えます。私立文系志望で英語・世界史・国語に回す科目ごとの時間配分を5:2:3だとすると、世界史は週に15時間かけることができます。
すると75時間≒5週間で1周目が終わります。
2周目以降は復習として、もっと早くなると考えて3ヶ月かけて3周くらい繰り返して終わりにするのがいいでしょう。受験勉強を早めに始めていて時間が取れるならもっとたくさん繰り返してください。
通史の教材を使うこのステップでは本文を読むだけでよく、人物名や用語の暗記は次以降のステップで行います。
高校通わず完全独学で現役MARCH関関同立11学部全勝した僕が本気でおすすめする世界史の参考書と勉強法 - イクスタ
ステップ② 用語の暗記
入試での正答を目指し、用語や歴史上の人物名を頭に叩き込む作業は、世界史の学習の中で最も時間を要する部分です。どの知識が得点に直結するのかをしっかりと理解して、その上で効果的に学習を進めることが鍵となります。
目指す大学によって、必要な暗記内容は異なります。たとえば立命館大学のように具体的な用語の記述が要求される場合もあります。問題が記述式か選択式かによって、学習のアプローチやその負担は大きく変わることを忘れずに。
ステップ③ アウトプット&復習
「自分がこれから何を覚え、理解すれば志望校の点数になるかを知る」ためにアウトプットが必要です。自分がまだ覚えてないところはどこか、志望校ではどんな問題が出るのでどんなことを覚える必要があるか、志望校の出題形式で得点できる力があるのかを測り、本格的に暗記を始める前に把握しておく必要があります。
そのために問題を解くなどしてアウトプットの機会を確保します。
コラム:通史のステップを入れるべき理由
世界史は暗記することがたくさんあって大変ですよね。最初は「用語だけ覚えればいいかな」と思うかもしれません。でも、それだけでは難しいです。新しい用語や単語、一度で覚えられますか?そこで、通史を学ぶことで歴史の大きな流れがわかり、物事のつながりや背景も理解できるようになります。そうすると暗記もだんだん楽になってきます。難関大の入試、特に正誤問題や並べ替えの問題は通史をしっかり理解していないと解けないことがほとんどです。
ここまで世界史の勉強法をステップごとに分けてご紹介してきました。ここからは通史、暗記、アウトプットそれぞれのステップで使うべきおすすめの参考書をご紹介します。
通史のおすすめ参考書・教材
ナビゲーター世界史 世界史B実況中継
世界史の通史で有名な参考書です。通史はナビゲーターか実況中継、どちらかで学ぶ人がほとんどでしょう。この2つは教科書を詳しくしたようなものです。どちらもとても良いのでどちらを使っても大丈夫です。
学校配布の教科書
学校で配られた教科書で大丈夫ですが、ほとんどの人は山川の教科書を使っていることだと思います。ナビゲーター、実況中継よりも内容が少ないので早く読むべき分量は少なくて済みます。
コラム:ナビゲーター、実況中継か教科書か?
通史の教材を使うとき、ナビゲーターか実況中継のみを使う人と、これらと教科書と併用する人が多いと思います。
早稲田ですら通史は教科書だけで良いという説もありますよね。確かに教科書だけでいいのであれば実況中継などよりページ数も少なく早く1周できるので、時間的に見ればその方が効率的に思えます。
でもなぜナビゲーターや実況中継を使う人が多いかというと、背景情報や関連情報が多い方がそれぞれに関連させやすく結果的に覚えやすいからです。また、教科書だけだと情報が少ないので、単純な暗記に近くなってつまらなくなってしまいます。
教科書だけでいいという元受験生の本当の理由
教科書だけで大丈夫という話を聞いて最初は教科書だけで始めたもののつまらなくて挫折して、そこから実況中継に取り組み、実況中継をある程度覚えた段階で教科書に戻ったら教科書がめちゃくちゃよく感じた!という受験生がいます。
それは、背景や前後関係を実況中継で学んだ後に教科書に戻ると、教科書は一番重要なところが簡潔にまとまっていることが分かるからなんですね。
実況中継やナビゲーター:背景や関係性が詳しく載っているが、全体の分量が多い。
教科書:最重要事項が簡潔に記述されているが、背景や関係性が省略されており覚えにくい。
こんな特徴を把握した上で、自分の実力や時期にあった教材を選んでください!また、後述するように志望校によっても使うべき教材は異なってきます。
世界史の「縦」と「横」とは?
世界史を勉強していると「縦の歴史」 「横の歴史」という言葉を聞いたことがある人がいることでしょう。
「横の歴史」とは教科書やナビゲーターに書いてある通りの、同時期における世界各地の関係性です。例えば、9世紀におけるイスラム社会とヨーロッパ社会など。
「縦の歴史」とは国や地域ごとの長い歴史のことです。
入試では1つの国や地域ごとの長い歴史が大問になることが多い、つまり縦の歴史が出題されるのですが、それにも関わらず教科書やナビゲーター、他の参考書では1つの国や地域の歴史はバラバラの章で扱われているため勉強しにくいという特徴があります。
縦の歴史を整理するための方法
縦の歴史を整理するためには自分でノートにまとめたり、国ごとの歴史を説明した教材で補いましょう。例えばノート、Z会の用語集、標準問題精講の解説は縦の歴史を補強するのにおすすめです。
コラム:キーワードから流れを連想する
世界史の流れをつかむこと。流れに使えるのは「キーワード」です。19世紀から発展していた社会史の観点から近代世界史を捉えると、歴史を動かすのは"民衆"なので、民衆の背景からキーワードを読み取ることができます。
フランス革命を例に世界史の勉強法を振り返る
フランス革命(1789 いなばくん というごろで覚えていました)が起こる前の背景として、アメリカ独立戦争・啓蒙主義・重農主義の流行という3つのイベントがまずあります。 独立宣言には「生命、自由、幸福追求の権利・・・」と書いてあり、啓蒙主義は、権利・制度・思想・習慣の合理的批判(=しがらみからの解放)、重農主義は経済の自由を訴える主張でした。この3つから読み取れる「自由」というキーワードを頭に入れておきましょう。
また、フランス革命がおきた大きな理由である、アンシャンレジーム矛盾も、「自由・平等」といったキーワードに集約できます。 第1、2、第3身分という不平等さはもちろん、第3身分の中でも不平等があり、富裕なブルジョワジーと地代・税に苦しむ農民が一緒の扱いになっていたということです。 こういう制限から、解放されたい!という「自由・平等」を希求したということでした。
このキーワードを抑えて、フランス革命下の出来事、封建的特権の廃止、人権宣言、共和主義の台頭、8月10日事件(=王権の停止)、第一共和政、はたまた、ギロチンによる死刑も、封建地代の無償廃止、は民衆たちの制限を解放しよう!という考えのもとに行われているものです、ギロチンに関しては、1793年にルイ16世が、ギロチンで処刑されたように、一般大衆と同じ処刑方法、王が処刑されたということがポイントで、いわゆる「死刑の民主化」なんて言われています。
ナポレオンが登場すると、帝政になってしまうので、帝らしくやりたい放題がキーワードのようになっていくのですが(笑)、このキーワードをイベントと照らし合わせえると、流れを抑えやすいのではないでしょうか?
出来事の順序や年号は欠かさずに覚える
また、流れをおさえる際に気を付けてほしいことは、事件のおきた順序、年号をしっかり覚えておくことです。これらは流れを思い出すヒントになるので!!たとえばピットが開いた対仏大同盟は何年に、ピットが何回開いたのか、という風に整理しましょう。この範囲は特に上智大学の試験に出題されやすいです。
自分授業で世界史をアウトプット
そして、最後にインプットがインプットしきれているのか、それの確認、つまりはアウトプットをする必要があります!
ここで問題を解いてもいいのですが、それ以外の方法として「自分で自分にそれを教えてみる」方法が有効です。これは書かない筆記試験みたいなものです。もちろんノートや、教科者を見ながらやってもOK。
15分くらいでやりましょう。教材を読みながらでも、自分の頭の中でどう説明しようと考えながらはできるので、十分流れを確認できますね。その時代や分野の断片的な理解を、深い理解に変える良い練習になります。直接記述対策にもなりますね。
暗記のおすすめ参考書・教材
用語集
山川の用語集がおすすめです。実は大学入試では用語集の内容を一言一句全て覚えればどんな学校の問題でもほぼ満点を取ることができます。私タイヨウが受験生時代に過去問を研究した結果、ほとんどの入試問題が山川の用語集を基準に作られているように思えました。
難関大学なら用語集は必須
GMARCH以上を目指すもしくは国公立の二次試験で世界史を使う受験生に用語集は必須です。ナビゲーターなどよりもさらに詳しいので通史の理解の助けにもなります。順番に読んでいけば暗記と同時に通史の補強、復習にもなります。MARCH以上を狙うのであれば一問一答ではなく用語集を圧倒的におすすめします。
世界史は山川でどこまでいける?共通テスト9割、早稲田8割を取った勉強法 - イクスタ
一問一答
世界史を使うのは共通テストのみだったりGMARCH・関関同立よりも難易度の低い私立大学を目指す場合にはは用語集の代わりに一問一答を使います。山川、東進、Z会などから出版されています。この3つならどれを選んでも大丈夫です。東進の一問一答の場合には一番難しいレベルの知識は覚える必要はありません。
地図
単純にストーリーとして世界史を覚えるだけに終わらず、世界史に登場する地がどこにあるかというのが分かるということで、3Dとしてより実態のある物として暗記できるという意味では、とても暗記しやすくイメージも湧きやすいです。共通テストでも2021年から2023年まで3年連続で地図問題が出題されています。
ただ、地図は見ただけでも満足には覚えられません。今までの通りに地図の面でも問題を使っていく必要があります。特にに上智大学を受験する場合には上智の問題はやりつくすこと。そして、普段の教科書を読むにしても、地名が出てきたら地図帳を確認する姿勢を保つこと。これがまず大事です。
世界史の地図関係の勉強法
地図学習では、資料集を使いながら、はたまた山川世界史の最後の見開きや教科書に載っている図を使うことになりますが、それぞれちょっと個人的には使い方が微妙に違ったので。
教科書に載っている地図は、すべての地名を抑えるものではないという反面がありますし、前後1~3ページのうちに出てきた地名を、ひとつの地図に集約している場合が多いので、流れの中で地名を同時に抑えることができます。意外と用語集にしか載っていない地名も載ってたりします。教科書が試験範囲といわれるゆえんは、本文と図っていうことです。
資料集の地図においては、サイズが大きいので、より印象に残りやすいと思いますし、近隣国の地名も表示されるので、整理に使うようにしていました。そして教科書よりも抑えている地がおおいので、こちらを使う頻度が多かったと思います。
山川の世界史の裏の見開きは、おもに全体図として使うようにしていました。東南アジアとか全体図で見ないと覚えにくかったので。個人的に地名でよく出されていたなぁと感じていたのは、 中世ヨーロッパにでてくる地名だったなという気がしていて、百年戦争中に戦争で舞台となった地が複数回別問題で出題されました。
その他は問題を解くのに前提になっている場合もあるので、主に上智大学が地図の問題を出題するわけですが、早稲田の世界史の正誤問題にも地名が絡む場合もあります。
僕自身、授業で扱われる地名はできるだけ整理はしていましたが、実際に問題を解けばわかってるかどうかも分かりますし、その地が絡んだ事件や年代も整理できるので、全体像の一部として地図を勉強するのもありだと思います。
アウトプットのおすすめ参考書・教材
ここまでインプットについてご紹介してきましたが、ここからは世界史のアウトプットの方法や手順をご紹介していきます。
過去問演習
志望校の入試問題で合格点を取るためにはどんな問題に答える必要があるのかを知るために過去問演習を行います。過去問演習はとても大事です。通史が終わって暗記に入る前に一度志望校の過去問を見て出題形式を把握してください。過去問を何年分も分析すればどの時代・テーマが出やすいかなど傾向を掴めることがあります。
大学ごとの出題傾向
例えば、東大はどの時代・テーマからも満遍なく出題され、一橋大学は近代に偏っていると言われていますね。
私立文系世界史選択でMARCHを中心に世界史の過去問を40学部分ほどこなしたタイヨウの体験だと、MARCHでは傾向らしい傾向はほとんど見られませんでした。それでも毎年中国史が絶対出るという大学がいくつかあったので少し力を入れたということがありました。
例えば青山学院では大航海時代や交易系の問題が毎年出題されていましたが、最新の年度では傾向がガラッと変わっていたということもあったので、過去2-3年の傾向だけから今年の出題傾向を予想するのはかえって危険かもしれません。
問題集、一問一答
どの時代、範囲が自分にとって苦手な範囲なのかをチェックするために問題集や一問一答を使います。問題集はZ会の100題、標準問題精講がおすすめです。
問題を通して得意不得意の確認 → 抜け漏れを埋めるための復習
というサイクルを回し続けて苦手範囲を減らしながら実力を上げていきましょう。問題集を解いたら、解説を読むとともに用語集やこれまで使ってきた教材を振り返って覚えきれていなかった分野を再整理することで力をつけていくことができます。
志望校ごと具体的な世界史の勉強法・参考書ルート
私立・国公立、レベル別に志望校ごとのおすすめ参考書の順番やスケジュールを紹介します。あくまで標準的なルートをご紹介しているので、自分の志望校の出題傾向に合わせて時期や優先順位を調整してください。
過去問を研究して、出題される知識や理解のレベルを把握することで、さらに志望校、学部ごとに対策が分かれていきます。赤本の解説やWebサイトの情報だけに頼らず、志望校にはどんな問題が出題されてどんな対策をするかを自分自身で考えてください。
問題の傾向は変わることがあるので情報が古いとずれてしまいますし、対策用のWeb記事だけだと情報が十分ではないことが多いです。
受験者数の多い私立大学からご紹介します。
私立大学
私大の入試はどの大学・学部も似たような問題が出題されます。選択式で正しい、もしくは間違っている文章を答えるもの(正誤問題)、用語記述、並べ替えの問題が頻出です。その中で比率が学校によって変わるので対策が変わります。
早慶上智、GMARCHなど難関私大
進め方のステップとスケジュール
1.まず通史。ナビゲーターもしくは実況中継を何回か通読する→3ヶ月
2.過去問を見てどのような形式で何を覚えないといけないか知る→数日
3.用語集などで暗記する→3ヶ月
4.あとは問題集、一問一答、過去問で抜け漏れを発見しながら、用語集や通史教材や教科書を使って復習しながら暗記。
早慶上智とGMARCHは勉強の内容は変わりません。違いは勉強の量と深さです。早慶はGMARCHと同じ勉強内容をさらに深く時間をかけるイメージです。世界史の受験勉強を始める時期は一番遅くて早慶なら高2の2月、GMARCHなら高3の4月がリミットです。
早慶:最低12ヶ月
GMARCH:最低10ヶ月
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成成明学獨國武 、日東駒専など標準的な私立大学
進め方のステップとスケジュール
1.まず通史。ナビゲーターもしくは実況中継を何回か読む→3ヶ月
2.過去問を見てどのような形式で何を覚えないといけないか知る→数日
3. 一問一答で暗記する→1-2ヶ月
4.一問一答と過去問で抜け漏れを発見しつつ暗記
成成明学獨國武 、日東駒専は最低で7月、8月くらいから始めても本気でやれば間に合わせることはできると思います。
標準的私立大学:最低6ヶ月
国公立大学
国公立は私立と違い論述問題と用語記述問題を中心に出題されます。大学のレベルが上がるほど論述問題の割合が多くなり、論述で回答に求められる字数も多くなります。
東大・一橋・京都大学など最難関の大学は300〜400字の論述が中心です。旧帝大では論述問題の字数が減って120文字前後となります。
他の国公立では用語記述と論述両方出題される大学(例:千葉大、都立大、外語大、新潟大)、用語記述ばかりの大学があります(例:滋賀大)。地方国公立では文系でも二次試験は英語だけ、もしくは英語と国語のみが出題される大学が多く、難関と言われる大学でなければ、世界史は出題されない大学の方が多いです。
国公立対策は教科書中心でOKだが、用語集やナビゲーターも併用
国公立は東大でも教科書の知識を越えて出ることは少ないと言われているので、これからご紹介する順番では暗記の部分で用語集などは使わずに教科書を使っていますが、教科書は背景説明など情報が少なくて単純暗記になりがちです。単純な暗記が苦手だったり、つまらないという場合にはぜひ用語集を使ってください。通史では流れをつかむことが重要なので単純な暗記にならないように、情報量が多いナビゲーターを勧めています。
難関国公立(論述ありの場合)
東大・京大・一橋大学:最低12ヵ月 その他の旧帝国大学:最低10ヵ月
1. まず通史の理解と定着。ナビゲーターもしくは実況中継を何回か読む→3ヶ月
2. 過去問の出題内容を見て傾向と対策方法の把握→数日
3. 教科書の内容を覚える(私立大学のような細かい知識の問題でなく論述部分)記述では用語を正確な記述が求められるのでその練習もする。用語を覚えるのには一問一答も使える。
4. 過去問などアウトプットで漏れを見つけて埋める。
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地方国公立
地方国公立大学志望の場合:最低6ヶ月
1. まず通史の理解と定着。ナビゲーターもしくは実況中継を何回か読む→3ヶ月
2. 過去問の出題内容を見て傾向と対策方法の把握→数日
3. 志望校の出題形式が用語の記述だけなら一問一答でひたすら暗記する。論述が出題される場合には教科書を読む。
4. 過去問などアウトプットで漏れを見つけて埋める。
共通テストのみ
共通テストで80点を目標とする場合:最低6ヶ月
1. まず通史の理解と定着。ナビゲーターもしくは実況中継を何回か読むのに3ヶ月。
2. 過去問の出題内容を見て傾向と対策方法の把握。数日。
記述はなく理解が大事な問題がほとんどなので、ナビゲーターなど通史の教材を読みながら暗記。1-2ヶ月。
過去問、共通テスト模試などの問題、一問一答で抜け漏れを確認しつつ暗記。
出題内容は大学によってこんなに違う!国公立と私立を難易度別で比較してみた
一橋大学・早稲田大学・立命館大学・新潟大学の世界史の出題を比較してみました。
一橋商経済法社会学部2022の過去問、新潟大学文学部2022の過去問、早稲田大学社会科学部2022の過去問、立命館大学の産業社会学部2022年度入試を比べてみてください。(パスナビでのログインが必要です)
一橋商経済法社会学部2022の過去問 - 旺文社過去問ページ
早稲田大学社会科学部2022の過去問 - 旺文社過去問ページ
立命館大学の産業社会学部2022の過去問 - 旺文社過去問ページ
一橋大学の世界史
一橋は全て論述形式、字数は全て400字で5題。長い論述が出題されるため用語の暗記だけでは足りずで、それぞれの事柄の仕組みや背景をしっかり理解することが必須です。厄介なことに、論述で使う単語を正確に書けないと記述できないので用語を正確に書けるように覚えることも必要だとわかります。さらに、最後の問題3つは何年ごろにに何が起こったということを正確に覚えていないと答えられないため、年号もある程度覚える必要があるとわかります。つまり、事柄ごとの深い理解、用語の記憶、年号の記憶が必要です。よくよく研究してみるとよく出来た問題ですね。
新潟大学の世界史
一橋大学の特徴に対して、新潟大学は同じ国立ですが出題傾向が大きく違います。論述は3題で、260字論述が1題と、100字論述が2題の出題。そして、メインは用語の記述問題です。つまり1番大事なのは用語が書けることです。他にも第1問目に並べ替え問題が出題されています。この問題は年号を正確に覚えていないと解けないような問題というよりは、もっと大まかにどの時代がどの時代の次かを理解していることと、国を越えてどの人や出来事が同時代の事象なのかという知識や理解が必要です。
次に私立大学の出題傾向を見てみましょう。
早稲田大学の世界史
早稲田大学社会科学部の世界史を見てみると、圧倒的に多い出題形式は、最も適切もしくは適切でない記述を選ぶという選択式の問題です。このタイプの問題は、用語集の内容をどれだけ正確に覚えているかの勝負です。早稲田で出題されるようなこのレベルの問題を確実に正解するには教科書やナビゲーターでは足りません。
一方、用語系の問題は選択式なので用語を書く練習をする必要はないことが分かります。あとは地図の問題が出題されています。ナビゲーターや資料集などで時代ごとの地理的な関係を把握している必要があります。
立命館大学の世界史
立命館大学は逆に用語を書く問題しかないくらい出題形式が偏っています。ほぼ全ての問題が用語を記述する問題です。用語を選択する問題も1題だけ出題されています。立命館の世界史で合格点を取るためには用語を正確に書けることがとても重要だということが分かります。
ここまで、受験者が多くかつ特徴的な早稲田大学と立命館大学の世界史の問題を分析してきました。
私立大学志望の受験生はいくつかの大学・学部を併願するのでしょうから早稲田だけ、立命館ということはないはずです。つまり結局は色々な勉強をする必要があります。
例えば、自分がどこの大学を受験しようと、MARCH関関同立以上を目指しているのであれば用語が書けなくていいということはあまりないと考えて対策をしてください。
旧センター試験の過去問で80点以上を取れるようになったら過去問分析の結果から勉強の比率を変える
自分が受ける学校全ての問題を何年分か見てみて、勉強の比率を変えてください。
例えば、早稲田大学社会科学部、立教大学社会学部(どちらの学部も正しい、間違ったものを選ぶ正誤問題と用語記述がメイン。並べ替え問題も出題されます。)を受けるなら、立教大学と立命館大学を受ける場合より用語を書けることの重要度が下がって、用語集の説明を正確に覚えることの重要度が上がります。こんなことを考えながら自分の受ける大学の過去問を見て勉強計画を立ててください。
ここまで世界史の勉強法について、自分の志望校にあった対策が必要なのと、それぞれのステップでおすすめの教材や使い方をお伝えしてきました。
どんな大学を受験する場合でも役に立つ、世界史の本質的な勉強法についてイクスタの大学生がノウハウをまとめているので、最後にもう一度ご紹介しておきます。学問に王道はないので、これをやれば絶対成功というのはないです。だからこそ、それぞれを読んで共通点を見つけることでより効率的に成績を上げることができるようになっていただければ嬉しいです。
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イクスタとは
イクスタとはYouflex株式会社の土井万智(どいまさと)がほぼ1人で運営する、はじめての大学受験を成功させるためのプラットフォームです。普通に予備校にいって普通に勉強するだけでは難関大学に合格できないという現実を、どう打破するか。第一志望に合格する15%に入るためには、どう違いを作るか。毎年、1年間一人一人の受験生に毎週の面談で密着すると、実際の事実と世間で理解されている情報の乖離がある。このビジョンをもとに、Webの記事、Youtube動画、書籍、オンラインコーチングという4つの柱で独学の受験生を支援します。
イクスタの創業者、土井による論理的・戦略的な受験計画と戦略の作成
過去問に入る時期や基礎完成の時期などいつ何をやればいいか、完全にコントロールできるようになる必要があります。
> 論理的で抜け漏れのない受験計画の立て方が分かる イクスタコーチ