はじめての大学受験。塾・予備校選びを成功させるための基準と注意点とは?

土井万智(どいまさと)の編集室

はじめての大学受験。塾・予備校選びを成功させるための基準と注意点とは?

こんにちは、イクスタ代表|イクスタコーチの土井です。

初めての大学受験、「塾や予備校は必要なのか」「自分にあった塾や予備校はどうやって見つけたらいい?」というのは難しい問題です。入学する大学で人生の選択肢は狭まりますので、塾や予備校選びは慎重に判断していただきたいです。


進学校出身で大手動画系予備校、家庭教師などを経験してきた早稲田大学教育学部出身の私が、大学受験生にとっての塾選びや予備校選びについて、正しい選択ができるようにお伝えしていければと思います!


塾選びで着目したい大事なポイント

大学受験生が成功するためには自分にとって適切な塾の選択が極めて重要です。塾選びにおいて考慮すべきポイントは多岐にわたりますが、その中でも以下のポイントに焦点を当てましょう。


授業のレベルや成績の向上

受験生にとって最も重要なのは、もちろん塾の提供する教育内容とその質です。

授業カリキュラム、教材、指導者、そして教育方法が、受験生が目指す大学への合格にどれだけ影響できるかを決定づけます。

塾が詳細な計画を提供し、受験科目ごとに適切な対策を行っているかを確認しましょう。

自分の科目ごとの成績を適切に把握しているか、弱点や志望校の重要科目に対して長期的な補強の計画を作ってくれるかを見てみてください。


クラスのサイズと個別指導

受験勉強は個人差が大きいため、クラスのサイズと個別指導の有無も考慮すべき要因です。

少人数制の塾や個別指導を提供する塾は、受験生の個別ニーズに合ったサポートを提供しやすい傾向があります。指導者とのコミュニケーションが取りやすいかも確認しましょう。

特に英作文、数学、物理は個別指導との相性が良いです。二次試験でこれらの科目がある場合には個別指導も良いでしょう。


合格実績と卒業生からの評判

過去の合格実績や生徒からの評判は、塾の評価に大きく影響します。合格率、偏差値の向上、推薦・AO入試へのサポートなど、実績を確認し、信頼性のある塾を選びましょう。

特に卒業生やその保護者からの評判が一番大事です。

逆に合格実績は、入塾した時点での成績によっても影響するので、どの大学に合格したかよりもどれだけ大きく成績が伸びたかの方が大事です。


料金や契約条件

塾の料金や契約条件も選択の際に考慮すべき点です。予算内で受講できるか、契約期間や途中解約の際の条件を確認し、透明性のある契約を結びましょう。

塾や予備校は、半年や1年分の50-70万円を一括で支払う必要のあるところがあります。

イクスタコーチでは以前、塾選びに失敗してしまって50万円支払ったものの担当大学生が信用できなくてすぐ辞めたけど返金はなかったという例もありますので、返金できるかどうかもチェックした方がいいでしょう。

動画系の予備校でも、受講前ならあとで講座を変えたり返金できるところもあります。マナビスでは講座変更や返金について比較的柔軟に対応してくれます


場所とアクセス

塾の場所とアクセスも重要です。通学時間や通学手段が受験生にとってストレスにならないか確認し、通学しやすい場所にある塾を選びましょう。

多くは自宅の近くの塾を選ぶことが多いですね。また、通学路の予備校を選んでください。時間のない大学受験の中で、できるだけ移動時間に時間をかけたくないです。また自習室の開室時間も意外と重要です。平日は22時まで、休日は朝9時は開室しているところを選びたいですね。

塾の選択肢と選び方のガイドライン

大学受験に向けて適切な塾を選ぶことは、受験生とその保護者にとって重要な決断です。選び方のガイドラインと基準を把握することで、成功への道筋を描くことができます。以下は、塾の選択におけるポイントです。

塾の種類 プログラムの形態

まず、大学受験に特化した塾と一般的な学習塾の違いを理解しましょう。大学受験専門の塾は、入試に特化したカリキュラムや指導法を提供し、競争の激しい受験環境に適したサポートを提供します。通常の学習塾との違いを明確に把握することが大切です。

ある大学の合格という目標に対して、教材の選定や弱点分析、併願校の選定などのサポートをしてくれるのか、単に授業を受けるだけなのかによって、必要な専門知識は大きく異なりますので注意すべきポイントです。


カリキュラムの内容と志望校対策

塾の提供するカリキュラムを検討し、受験生の志望校や受験科目と一致しているか確認しましょう。科目ごとの詳細な内容や教材、授業スケジュールを比較検討して、受験対策に適しているかどうかを判断します。

英文法や長文対策、共通テスト対策はどの塾にもあるかと思いますが、旧帝大や早慶は一般的な授業のレベルだけでは対応できない難易度ですので、そうした志望校レベルに対応しているかも大事です。


スタッフの経験

大学受験の塾や予備校は、人対人の営みの連続であるため、自分を担当してくれるスタッフの経験や質が最も重要です。指導者が大学受験に関する専門知識を持ち、教育経験が豊富であるか確認しましょう。

また、指導法や個別指導の提供状況についても調査し、受験生の成長をサポートできるかどうかを確かめます。人として信用できそうか、勉強以外にも人格的なサポート面を期待できるかを見極めたいです。


受験生の個別ニーズに合った塾の見極め

大学受験において、受験生の個別ニーズに合致した塾を選ぶことは、成功への近道です。受験生が最大限の成果を上げるために、以下のポイントを考慮しましょう。


個々の学習スタイルに合っているか

受験生の学習スタイルを理解することが大切です。自己学習が得意で、特定の科目に重点を置きたいかもしれません。別の受験生は指導者による個別指導を必要とするかもしれません。塾を選ぶ際に、受験生の学習傾向やスタイルに合致するかどうかを確認しましょう。


志望校と受験科目

受験生の目指す大学と受験科目に合致する塾を見つけることが重要です。例えば、特定の大学の入試要項や過去の試験内容に合致したカリキュラムやサポートを提供する塾が、受験生にとって有利です。志望校別の相談ができるノウハウを持っているところを探しましょう。


テストや模擬試験の実施

塾が定期的に模擬試験を提供するかどうかも検討すべきポイント。模擬試験は実戦形式の経験を積むのに役立ち、受験の自信を高めます。また、過去の試験問題やテスト対策も提供しているか確認しましょう。

学校で年に5-6回の模試を受験するでしょうし、センター試験や共通テストの過去問は無料で印刷することができるので、独自の模試を提供している必要はありませんが、細かい範囲の小テストがあるようであれば、随時自分の定着を確認できるので良いですね!


保護者との連携

最後に、受験生の保護者との連携も大切です。塾が保護者とのコミュニケーションを大切にし、進捗状況や課題について共有できる仕組みを提供するかどうかを確認し、受験生の成功を支えるために役立つかどうかを考慮しましょう。保護者とのメールや面談で十分にコミュニケーションを取れるシステムかどうかを確認してください。



4つのタイプの予備校を比較してみよう!

大学受験の対策として入塾するタイプにはプログラムや内容によって大きく4つのタイプに分けられることができます。それぞれの良さを比較してみましょう。

いずれにしても、授業やサポートの時間は大学受験に費やす時間のうちの1-2割です。残りの8-9割の自習時間をいかに充実させることができるのかという点で選ぶのが最も良い選び方だと思います。

一斉授業のタイプ

河合塾や駿台予備校など、いわゆる一番古くからあるタイプの予備校。授業に縛られるので、自主性が低い場合には相性が良いでしょう。また、大手であれば先生のレベルは一定以上です。

一方で、授業は半期ごとに区切って授業時間は固定で行われるため、自分の実力と合っていない場合にはそのズレが続いてしまうことになります。また、もっと早く進みたい受験生の場合には、週に90分しか進まないのは遅く感じることがあります。

同じ場所で授業を受ける特性上、仲間ができやすいので、良い仲間に合えれば切磋琢磨できます。一方であまり意識が高くない生徒が多いと全体の雰囲気がそちらに引っ張られがちになります。

朝から夕方まで授業の浪人コース

一斉授業のタイプの中に、主に浪人生向けの朝から夕方まで授業を受けるタイプもあります。中には全寮制のものもありますね。このタイプは難易度がとても高く設定されていることが多く、入塾する時点で全科目共通テスト70%ほど取れていないと授業についていけずに数ヶ月が予習と復習だけで終わってしまう場合がありますので、検討している場合には今のご自身の成績と見比べて慎重に判断してください。

動画系のタイプ

動画の講座を取って、塾の勉強室か自宅で自分のペースに合わせて授業を受けることができるので、柔軟性が高いです。

ただ、授業を受ければ受けるほど次の授業を追加することができて費用も発生するので、塾側としてはどんどん授業を受けさせて結果費用が高くなってしまう例を頻繁に聞きます。

本当に今の自分のレベルにあった授業になっているのかを丁寧すぎるほど丁寧に確認してください。動画を自由に選べると言っても塾のスタッフの方に半ば一方的に決められてしまって実はレベルが合っていなかった、という例もあります。

今年もそんな例がありました。英語の一文読解までの知識が全然固まっていないまま、早慶レベルの難易度の高い長文演習を受けることになってしまっていた、というケースです。

今でしょの某動画系予備校はセールスが強引な校舎長が多いという悪評が高いです。イクスタコーチ受講生の保護者からも毎年一度はそうしたお声をいただきます。


個別指導のタイプ

個別指導の場合には、自分の今のレベルに合わせて先生が指導してくれるので、苦手な科目や範囲がある場合やどこから勉強を始めればいいか全く分からないには最も合っています。文法や英作文、数学や物理はどこで詰まっているのかによって教えてもらいたい内容は異なりますので、相性がいいです。

一方で、苦手な範囲が苦手なままだといつまでたっても同じ分野を繰り返すことになりがちですし、個別指導の場合には、先生はその科目は専門的であっても、自分の成績と志望校に合わせてこと細かに戦略を立ててくれるわけではないので注意が必要です。

また個別指導の塾は自習室がないことも多いです。


コーチングのタイプ

コーチングのタイプの塾は、主に市販の参考書をメインの教材にしながら、それらの進捗を管理していくタイプです。

旧帝大などの記述がない場合の受験生には広く対応できるので、Youtubeの無料動画も数多く利用できる今、賢い選択肢になるでしょう。

ただ、担当してくれるのは大抵大学生です。塾のマニュアルをそのまま当てはめただけだったり、経験が少ない中で自身が成功した客観的ではない指導になってしまう可能性が高いので注意が必要です。

イクスタコーチのお問い合わせでも、ネットで有名なコーチング型の塾に通っていたものの担当大学生が信用できずに辞めたて移籍した例が複数あります。


ここまで初めての大学受験で塾や予備校をどうやって選ぶべきかの指針をご紹介してきました。ぜひご参考にしていただければと思います。


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