【世界史】MARCH・関関同立を確保して早慶・難関国公立を目指す参考書とスケジュール

こんにちは、イクスタの土井です。


今回は、MARCHを確保して難関国公立・早慶にチャレンジする世界史の参考書・スケジュールをお伝えします。

大学受験を始めると、教科書・参考書・予備校・動画など様々な教材があって、果たしてどれを使えばいいのか迷ってしまうかと思います。

志望校や今の成績に応じて適切なものは様々ありますが今回は「学校では多少勉強していたけど、これから本格的に受験勉強を始める受験生」が「MARCHを確保して難関国公立・早慶にチャレンジする」ための参考書とスケジュールを、イクスタコーチの受講生にお伝えする内容に沿って改めてまとめました。

独学の受験生が、MARCHを確保して難関国公立・早慶の合格を目指す際に、受験勉強の序盤から、どの参考書や教材を使えばいいかが分かり、いつまでにどれくらい時間がかかるものなのか、年間のざっくりとしたスケジュールをがわかることを目標にしています。

『世界史って覚えるだけだからとにかく量やれば良いんじゃないの』と考えているとドツボにハマります。1年半かけても、入試レベルで点数が取れない人は取れない科目なのが実態です。

世界史は日本史と比べても暗記すべき単語の量が多くて、毎年の独学の受験生でも日本史よりも苦しむ人が多い科目なので、世界史という科目の特質や志望校ごとの目標を把握して、本質的に重要なところだけに時間をかけることを目指したいです。

今回は以下のような目次で進めていきますので、お好きなところからお読みいただければ幸いです。

【目次】

共テレベルとの難易度の関係は?

まずは、今回の動画のテーマである「MARCH・関関同立を確保して早慶・難関国公立を目指す」。

それぞれの最終的な目標を共テレベルに沿って整理しておきましょう。

MARCH・関関同立に合格するレベルに到達するためには最低でも共テで75%程度の得点できるレベルが目安です。中央大学法学部や明治大学商学部、青山学院大学国際政治経済学部などMARCH・関関同立の最難関レベルでは共テで85%程度の実力が必要になります。

有名国公立大学では70%〜85%が目安。早慶上智は83%〜95%程度、旧帝大レベル以上の難関国公立大学は78%~95%程度が目安です。

最も大事なのは各大学の過去問での得点率ですが、共通テストレベルでもこれくらいの点数を取れている実力にしておくことが目安となります。

最終的な目標レベルを把握した上で、世界史の勉強法に進みます。

世界史を最短で伸ばすための本質

ボリュームが大きくて勉強法を間違えてしまうと命取りになってしまいがちな世界史。

「時代も地域も多くてどれくらいやればいいの?」と、勉強法の迷子になってしまう受験生が多い科目です。

一方で波に乗ることができれば効率も上がるし世界史の知識も増えて大学入学以降も海外旅行をグッと楽しむことができます。

より効率的に大学受験の世界史を攻略していく上で、知っておいてほしい特性をご紹介します。

「とにかく有名な参考書をやればいいんでしょ?」と勘違いしてしまうのが今の受験生のトレンドなので、そのズレで失敗してしまうことを無くさないように一読いただけると嬉しいです。


世界史の3つのステップ

大学受験の世界史では、受験の序盤・中盤・終盤で頭の使い方が変わっていきます。

難関大学の合格点を効率よく取るという目標を達成する上で、時期によって投資すべきアテンションと投資すべき時間が変化します。

1つ目が通史の理解、2つ目が用語の暗記、3つ目がアウトプット&復習です。



それぞれについて簡単にご紹介します。

通史・流れの理解

このステップでは世界史の全範囲を解説している教材で各時代、各地域の大きな流れを掴みます。このステップでは通史を早く何周もできることが大切なので、各用語や内容が詳しすぎる必要はなく、内容が必要最低限かつ、重要なところはしっかり理解できるものを使うことがおすすめです。

超重要な事件や仕組みはなぜ起きたのか、その結果社会や人々にどのような変化をもたらしたのかを把握します。

(事例)


用語の暗記

用語や歴史上の人物名を頭に叩き込む作業は、世界史の学習の中で最も時間を要する部分です。どの知識が得点に直結するのかをしっかりと理解して、その上で効果的に学習を進めることが鍵となります。

事件の名前やその関係者、仕組みや制度の名前や内容、文化史など覚えるべき事項はたくさんあります。

前のステップで使用した教材を中心に、問題集や用語集などを使用してさらに細かい知識をインプットします。

世界史では単語が出題されるのはもちろんのこと、「文章」で出題されます。教科書や資料集、用語集に掲載されている文章がそのまま出題されるか、一部の単語が変えた状態で出題されます。

早慶や旧帝大を目指す受験生ほど過去問演習の際に「文章ごと」覚えているかどうかが点数に直結しているかが問われます。


アウトプット&復習

「自分がこれから何を覚え、理解すれば志望校の点数になるかを知る」ためにアウトプットが必要です。自分がまだ覚えてないところはどこか、志望校ではどんな問題が出るのでどんなことを覚える必要があるか、志望校の出題形式で得点できる力があるのかを測り、本格的に暗記を始める前に把握しておく必要があります。

文章題形式の問題を解くことで知識や理解がどの程度定着しているのかを入試本番レベルで確認しつつ、解説を読むことでさらに違う角度から知識や理解を深めます。

MARCHを確保して早慶・旧帝大を目指す受験生は必ず経てほしい重要なステップです。

2つの目線

各ステップを進める上で、闇雲に勉強しようとすると見落としがちなんだけど、入試問題の得点率を高める上で大事な頭の使い方です。

それは縦と横という目線と、地図という目線です。それぞれ詳細に見ていきましょう。

縦と横

世界史は「縦」と「横」という考え方があります。

縦は、ある地域の長い歴史。横は、同じ時代における近隣地域との関係

縦は分かりやすいですが、難しいのは横の歴史です。

入試問題では、古代の中国史の問題が出るのと同時に、同じ時代のイスラムの内容が問われます。こうした問題が難しいんです。「何をしたのは誰か」という一問一答形式であれば覚えるのは比較的簡単なのですが、こうした問題はいつ何が起きたのかを年号で覚えていないと正解できない問題です。

全時代、全地域に関して、細かく年代を把握しておく必要があります。

山川の教科書でも年表に12ページ分割かれているくらい、地域と年号と出来事の3点セットが大事になります。

日本史では地域という軸は存在しないため世界史独特の難しさとなっています。


教科書や参考書は原始→古代→中世→近世→近代→現代と、順番に全世界をぐるりと周りながら書かれているので、次のページでいきなり全然違う地域に飛ぶことがあるんですね。

西暦1000年のヨーロッパが掲載されているページの次のページで西暦500年のインドの歴史が始まったりするわけです。

逆に同じ地域のことを通して復習しようとすると、例えばイスラム地域の30年後の内容が50ページ先まで探さないと書いていない、みたいなことが起こるんです。

まずは地域ごとを定着させたあとに、年表を使って時代ごとの横の関係を見ていく。かなり時間がかかります。

地図・地理

世界史の入試では地図を使った問題が頻出です。共通テストでも3年連続出題されています。

国名や人名を擁護としてで覚えることと同時に、地図も使って覚える必要があるのです。

例えば、山川の世界史探求の教科書約360ページのうち、何枚の地図が掲載されているかご存知でしょうか。

答えは113枚の地図が掲載されています。地図が非常に多いのです。だからこそ地図は必須です。

この地図がとても難しい。なぜかというと、10年単位で国と領域が変わっていくから。(画像)(特に中世から近代のヨーロッパから西アジア超重要)

めちゃくちゃマニアックなところが出るというとそういうわけではないので、全部覚える必要はないけれど、主要なところの地図は頭に入れておく。あとは有名な都市も覚えるつもりで進める。

資料集はマストで使っていく。


流れを理解した上で、用語や文章を覚えて、その上で地図を使って重要な位置関係を覚えていくということになります。



世界史はどのような特性があるかを掴んだ上で、実際に大学ごとのおすすめの参考書とスケジュールを深堀していきます。

MARCH・関関同立を確保して早慶・難関国公立を目指す参考書とスケジュール

まず年間計画と目標点を示した後に、

◯ MARCH・関関同立を確定させる方法

◯ MARCH・関関同立の次に早慶を目指す方法

◯ MARCH・関関同立の次に難関国公立を目指す方法

それぞれを詳細に見ていきましょう。

共テ、私立、国公立の出題形式

共通テスト、私立、国公立、それぞれでどのような問題が出題されるのでしょうか。出題形式によって使うべき教材や仕上げるレベル、頭の使い方が異なります。まずはそれぞれ見てみましょう。

共通テストは、基礎的な知識を問う問題と、本文の問題文を読解する問題が出題されます。また地図問題も頻出なのが特徴です。


私立大学は、選択問題と単語記述問題はほとんどを占めます。


国公立大学は、選択問題と単語記述問題、30〜60文字の記述問題がバランスよく出題されます。一橋大学は筑波大学、東京外国語大学など一部の難関国公立大学は100文字以上の長文記述問題が出題されます。


自分の受験校によって、出題傾向に対応できる力を育てておく必要があります。

目標点

上記は志望校ごと・時期ごとの共通テストレベルの目標点です。

よほど記憶力が良かったり特別な才能がない限り、短期間で大幅に点数が伸びることは少ないので、自分の志望校にあった目標点に到達できるように世界史の優先度を調整します。

年間計画

上記はスケジュールのイメージ図です。

1年前の受験勉強を本格化するとして、どの時期にどのような参考書を使うべきかを図示しました。

流れの理解の参考書とスケジュール

受験勉強を始めたらまずは「流れの理解」から始めます。

これらの教材を2〜3周して、ざっくり内容の60%程度は定着させるように目指します。

少なくとも50〜100時間を見積もっておきましょう。

12月に受験勉強を始めたら4月までには終わらせたいです。


用語の暗記の参考書とスケジュール

「流れの理解」が終わったら、より細かく単語や背景知識をインプットします。

単語の抜け漏れを埋めていくことはもちろんのこと、文章ごと覚えることで因果関係や時間の経過を定着させることができます。3〜5月から始めて、7〜9月には一通りのインプットを終わらせることが目安となります。

少なくとも100時間は見積もっておきます。

おすすめの参考書は、前のステップで使ったものをそのまま使い、さらに詳細の単語を覚えます。

他には山川の用語集や一問一答、「時代と流れで覚える」がおすすめです。


アウトプット&演習の参考書とスケジュール

知識をインプットしたら、問題集を通してアウトプットします。

文章題形式の問題を解くことで知識や理解がどの程度定着しているのかを入試本番レベルで確認しつつ、解説を読むことでさらに違う角度から知識や理解を深めます。

MARCHを確保して早慶・旧帝大を目指す受験生は必ず経てほしい重要なステップです。

100〜200時間程度かかります。

おすすめの参考書は以下の通りです。

Z会日本史100題(Z会)、HISTORIA(学研)、日本史問題集完全版(東進)

それぞれ難易度や掲載内容は似ているところがあるので、実際に書店で見てみて選ぶのがおすすめです。

Z会日本史100題、HISTORIA(学研)は解説が詳しくおすすめです。


MARCHを確保して難関国公立・早慶を目指す参考書・問題集コース

今回のテーマは、「MARCH・関関同立を確保して早慶・難関国公立を目指す」。

まずはMARCH・関関同立を確保して、そこから早慶を目指す場合と難関国公立を目指す場合に分岐します。

まずMARCHを確保するためのコース

まずはMARCHを確保するためのコースをご紹介します。

流れの理解から1〜2つ使います。

外せないのは山川の教科書です。最終的には山川の教科書で最重要な出来事や用語の抜け漏れをチェックします。

山川の教科書は最重要なところのみ要約されているので、これだけで学ぶのは難しい場合が多いです。学校の授業か市販の参考書を活用するといいでしょう。完全に独学の場合には、実況中継か、見取り図か決める!共通テスト世界史探究などがおすすめです。

実況中継はボリュームが大きく、出来事の詳細も書いてあるため記憶の定着に役に立ちますが、分量が多く時間がかかるため扱いに注意が必要です。


用語の暗記でも1〜2つ教材を使用します。おすすめは山川の用語集です。

ここ数年のイクスタコーチの受講生で世界史・日本史で結果を出した人はほぼ全員用語集を強くおすすめしています。


問題集も1~2冊使用します。

問題を解いて解説を読んで、苦手な範囲はこれまでの教材を使って復習するというサイクルを続けます。


さらに早慶上智を目指す場合の参考書コース

ここからさらに早稲田・慶應・上智大学の合格最低点を目指す場合には実は教材は大きく変える必要はありません。

過去問を解いてみても得点率は4-5%程度しか変わらないことが多いです。

使っている教材は変えずに、さらに細かく抜け漏れを埋めていきます。特に山川用語集は星5までは完璧に取れることを目指すといいでしょう。

さらに難関国公立を目指す場合の参考書コース

さらに旧帝大など難関国公立を目指す場合には、共通テスト形式の問題と、二次試験の記述問題を意識して対策をする必要があります。

共通テストは、ここまで定着させてきた内容に加えて、長い本文の中から読解して読み取る問題が出題されます。過去問や共通テスト実戦問題集を10回分ほど解いて、問題の形式に慣れましょう。知識が十分でもそれが得点に繋がらないことがあるのが共通テストです。常に自分の得点レベルを確認しておくことが肝心です。

二次試験では出来事や人物を記述する単語記述問題、出来事などを30〜60文字で説明する短文記述問題、出来事の因果関係や背景まで100文字以上で記述する長文問題。大学によって出題形式は異なるので、過去問を見ながら対策することが大事になります。

長文記述問題が出題される場合には山川の世界史研究を使用して、最重要な箇所を読み込み、実際に記述することができるかを把握します。


まとめ

MARCHを確保して難関国公立・早慶を目指す世界史の参考書とスケジュールをご紹介してきました。

世界史という科目の構造を把握した上で、効率的な順番で頭を使うことで時間を短縮することができます。

流れの理解、用語の暗記、問題集、それぞれの教材を使ってMARCHでも合格最低点を取れる実力をつけた上で、さらに早慶か難関国公立、それぞれに対応した教材を使うことがおすすめです。



今回はイクスタコーチの受講生にお伝えする内容をベースにアレンジしました。

受験勉強を始める段階で今回の記事のような成功する受験生のあたりまえ&常識を理解しておくことで失敗を防ぐことができます。


偏差値70以上の高校であっても、学年全体で早稲田大学に合格できるのは10%程度。それほど難しい大学受験です。

一生で一度の大学受験を失敗しないためにより深く学びたい方は私が直接サポートするイクスタコーチをご覧になってください。

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