【二次試験対策】横浜国立大教育人間科学部 謎の「総合問題」対策法
横浜国立大学教育人間科学部を受験しよう。そう思ったことのある人は一度はこんな疑問を持ったことがあるでしょう。
「総合問題ってなんや。対策法は???」
私が受験生だったときも同じことを感じていたし、なぜか対策の情報も少ない!!こりゃ困った。
もちろん過去問をやるのが一番効果のある対策ですが、なんだかこれだけでいいのかな…と思う人もいると思います。というか、私がそうでした(笑)
そこで、私が受験生時代実際にやっていた、合格につながったなと思う「総合問題対策」、ここで紹介しちゃいます。経験上横国の問題をベースにお話していきますが、横国対策としてはもちろん、他大(教育学部系が多い)の対策にもつながるようにお伝えしていきましょう。
共通テスト後に過去問をやり尽してしまったら(もちろんやりながら並行してでも)ぜひ実践してください
総合問題で求められるチカラはたった3つ??
総合問題は、学校教育課程の場合、総合問題1(=文系分野)と総合問題2(=理系分野)に分かれています。
総合問題に出題される内容は幅広いです。文系理系問わず、人文系の内容から政治・経済や国際問題、時事問題、化学生物物理地学…本当に幅広い。文系の人でも理系の問題は解かなければならないし、理系の人でも文系問題は必須です。
文系なのに化学とか無理だよ…、全範囲勉強しなきゃいけないの…?って思うと思います。
でも解いてみると、問われていることの多くのはその分野に対する「専門知識」ではなく、答えまで導く①「考え方」と②「説明力(=文章力)」なんです。与えられた条件と基本的な(=共通テストレベルの)知識から答えを導き出し、その過程をわかりやすく文章にして説明し、伝える。ここなんです。
また、150字で答えなさい、250字でまとめなさい、という問いが数題あります。このタイプの問題に求められるものは③要約力 ですね。
つまり、この3つをクリアすれば総合問題は攻略できたも同然です。毎年出題分野についての傾向はほとんどないので、例えば去年化学が出たからといって今年出るとも出ないとも言い切れないのがつらいですが、出題形式や求められるチカラは変わらないのでそこを対策すればいいということです。
総合問題を攻略する~文系編~
使うもの
・得点奪取現代文記述・論述対策(河合塾シリーズ) ・日本の論点(大前研一、プレジデント社)
具体的な勉強法
まず、上で挙げた②説明力 と、③要約力を攻略です。
ここで使うのが「得点奪取現代文記述・論述対策(河合塾シリーズ)」です。これは、一般的な国公立二次試験現代文対策用の問題集です。文章があり、所どころにある傍線を説明したり要約したりします。言ってしまえば何の変哲もないふつうの問題集です。
どこにでもありそうな問題集のうちの一つですが、あえてこの参考書をおすすめする理由は、なんてったって自己採点がしやすい!
解答の中に含まれているべきキーワードやポイントや採点基準がしっかりと明記されているんです。解いて、自己採点をして、でもこれできちんと採点できているかわからない…という悩みを持つ、独学で勉強する受験生にとっては本当に心強い参考書になっていると思います。
私は映像授業の予備校に通っていましたが、記述問題を添削してくれる国語の先生は身近にいなかったのでこの参考書は本当に役立ちました。得点奪取は、「傍線部はどういうことか」「傍線部の理由を説明しなさい」といった、説明問題を中心に鍛えられると思います。
では、次に日本の論点(大前研一、プレジデント社)について。これは①考え方 と③要約力を身につけられる勉強法です。
そもそも、私がどうしてこの本に出会えたのか。(とにかく早く勉強法を知りたい人は読み飛ばしてね…)
それだけです(笑)
これを使い始めたのは2月後半でしたが、もっと早く始めていればもっと自信をもって試験に挑めたと思うのでここで紹介しますね!
日本の論点を如何にして横国対策に活用したか。
日本の論点のいいところとして、①文章の量が総合問題1題分に相当している、②各界著名人の物事に対する考え方が手に入る、③時事問題も一緒に学べる が挙げられます。
まず、しっかりと読むことで、最初に挙げた総合問題で求められるチカラのうち①考え方が身に付きます。
そして、総合問題頻出の〇〇〇字で要約しなさい(問い方は異なっていても、要するに要約しろという意味)の問題の対策として、③要約力が鍛えられます。
《具体的な勉強法》
⑴総合問題に出そうな分野(国内・国際政治問題、文化etc)のコラムを読む。
→このときのポイントとして、一文一文をしっかりと読みながらも全体像は意識して読む。今自分が文章のなかのどこにいるのかを確認しながら読むことで、文章の理解が深まるとともに、読み返す時間が省けます!時間を測って読めるとなおよし。
⑵読んだ文章を150~250字で要約する。
→要約するには、文章の中で一番何が言いたいのか(=主張)を理解していなければなりません。この点を意識しながら、150~250字で要約してみましょう。
⑶第三者に添削をしてもらう。
→ここがもしかしたら一番大切かもしれません。自分ではうまくまとめられたつもりでも、他人に読んでもらうと、結局何が言いたいの?と言われることもしばしば…(経験談です汗)家族でもよいし、友達でもよいし、学校の先生でもよいし、大学受験を経験した先輩とかでもいいと思います。必ず誰かに読んでもらいましょう。そして、自分の書いた文章の改善点をみつけ、次の要約に生かしていくのです。また、同じことを説明するにも様々な表現や言い方があると思います。もし自分で発見したり、添削者から学んだら自分の中にストックしておきましょう。
まとめ
いろいろと書きましたが、
日本の論点で①考え方と③要約力をトレーニングし、得点奪取で②説明力のトレーニングをする
ということですね!時間のない人は自分の弱点を強化するためにどちらかを取り組んでもよし、でも個人的には
過去問×得点奪取×日本の論点
が最強だと思います。
問題には多少の知識問題も含まれていますが、それは共通テスト対策を行ってきた皆さんなら特別対策をする必要はありません!
総合問題を攻略する~理系編~
使うもの
発展コラム式 中学理科の教科書 物理・化学編/生物・地球・宇宙編
具体的な勉強法
まずそもそも、総合問題の理系分野でなにが求められるのか。一言でいうと、
共通テストレベルの知識と問題文の中にあるヒントを使って、答えを導き、説明するチカラ
です。(一言にしては長かった…(笑))
共通テスト対策はしっかりやってきた、問題文の中にあるヒントは試験当日に開かないとわからない、じゃあなにする?
答えを導くチカラと説明するチカラを強化することですね!!
説明するチカラは文系対策で十分身につくと思うので、ここでは答えを導くチカラについて対策法を紹介します。3つのチカラでいうと①考え方の部分です。
ここで使えるのが、発展コラム式 中学理科の教科書 物理・化学編/生物・地球・宇宙編です。
この本は、中学レベルの自然科学の現象の仕組みや実験を、事実を述べるだけでなくわかりやすい言葉で簡潔に解説しています。中学の理科の教科書や参考書よりも「仕組み」についてしっかりと書かれているので、理解しやすく頭に残りやすい。
総合問題では、「こういう結果になった経緯(考え方)を書きなさい(解答用紙には大きい真っ白な四角…つまりこの広い空欄にあなたの言葉で説明を書け)」といったように出題されます。
ここを攻略するには、いかに中学レベルの自然科学の仕組みを理解しているかが大事です。そして、これを理解していることが、知識とヒントで答えを導くチカラに繋がるんですね。
《具体的な勉強法》
⑴発展コラム式 中学理科の教科書を読む
⑵読んだ内容を、紙に書きだすor人に説明する。
→紙に書きだすことは回答を作る練習になり、人に説明することは、考え整理し話し自分の声を耳で聞きと五感を使って定着させる効果があると思います!
まとめ
総合問題理系分野では、考えて説明するチカラが必要です。
しかし、特に文系の人は普段から理系に慣れているわけではないので、理系的な発想がぱっと浮かばないんですね。ここを強化するために、発展コラム式 中学理科の教科書で仕組みの理解をストックしよう!というわけです。
個人的には、発展コラム式 中学理科の教科書は物理・化学編/生物・地球・宇宙編どちらも買う必要はないと思います。私は当時のセンター試験で生物基礎と地学基礎を選択していたので、不安が大きかった物理・化学編を購入しました。
謎の総合問題。入学してみると、同級生は「対策のしようがないと思っていたからなにもしなかった」と言っていることが多いです。でもせっかくここまでがんばってきたんだから!!
できることはすべてやって、自信をもって!!試験に挑みましょう!!
以下の記事では私の横浜国立大学合までの道のりを綴っています。1年間の受験生活をかっこつけず、成功談や失敗談を語っているのでぜひ参考にしてみてください!