東工大志望必見!東工大対策のためのおすすめ参考書や勉強法を科目別で紹介します
みなさんこんにちは。イクスタ編集部です。
前回の東大特集の記事はご覧にいただけましたか?今回は前回の東大に続き、東工大の対策特集をしていきます。理系分野で日本最高峰の学府である東工大。日本でもっとも合格するのが難しい大学の一つです。
そんな東工大にどのように挑んでいけばいいのでしょうか。数名の現役東工大生に各科目の勉強法を聞いてきました。東工大志望者は必見の記事です。
東工大の基本情報
東工大には4つの入試方式があります。
①前期日程
②後期日程 (第7類のみ)
③推薦入試 (第1類のみ)
④AO入試 (第2~7類)
今回の特集では、最も一般的な①の前期日程についてご紹介していきます。ちなみにこの類の説明についてはTokyo Institute of Technology (東京工業大学 高校生・受験生向けサイト)が詳しく説明していますのでそちらのHPを紹介するとともに一部引用させていただきます。
第1類(185名):自然科学や数学、情報を学びたい!
第2類(83名):最先端の材料技術を学びたい!
第3類(106名):人の役に立つ化学技術等を学びたい!
第4類(203名):機械を中心にシステムや経営を学びたい!
第5類(197名):電子・情報・通信・制御について学びたい!
第6類(104名):自然と調和する都市環境や建築物について学びたい!
第7類(150名):生命の仕組みと応用について学びたい!
引用元:Tokyo Institute of Technology
東大と違うのは、入ってからどの分野でも進めるわけではなく、ある程度限られた枠の中でコースを決めていくということです。そういった意味ではまず類の選択が大事になってくるということですね。それでは各科目の対策をみていきましょう。
東工大の英語対策
まず前提として、東工大受験生には英語が苦手な人も多いので、2次試験の150点中100点ぐらいを安定して得点できるとかなりアドバンテージになります。
英語が本当に苦手でも、数学と理科の力だけで合格できるという人もたまにいますが、大学入学後に英語の外部試験の受験が義務付けられていたりするので、受験勉強の段階から英語をやっておいて損はありません。
東工大の英語は、他の最難関大学と比べると、このレベルの受験生にとっては割と標準的と言えるでしょう。東大のようなリスニングや大意要約も、京大のようなこなれた日本語の和文英訳も出ていません。本当にオーソドックスな、長文の内容把握や下線部和訳・英訳が中心です。よって英語が得意な人にとっては、かなり稼ぎどころと言えるでしょう。
問題全体の特徴としては、ここ数年でかなり長文化したことがあります。90分の試験で2題の長文、最近は合計して2,000語を超えるぐらいの分量となっています。
内容自体は難しい概念や構文・語彙を扱っているというわけではありませんが、むしろ細かい内容一致問題もあることから速読と精読のバランス力、および文の要旨と論理の素早い把握能力が求められていることになります。日頃から長文、とくに1,500語を超えるような長文を読む機会をつくると有効でしょう。
ここで東工大の英語で合格点を取るためにおすすめの参考書をいくつか紹介します。
システム英単語 (駿台受験シリーズ)
東工大の英語に合格するためにはもちろん単語をはじめ、熟語、文法、長文読解が必要になってきます。
東工大の英語20カ年[第3版] (難関校過去問シリーズ)
上記の参考書の使い方や東工大英語の勉強法、対策法についてもっと詳しく知りたい受験生は以下の記事をお読みください。
東工大の数学対策
東工大最大のキー科目はこの数学です。配点が他の科目の2倍である300点あります。とにかく目標は数学で7割を確保しておくことです。それができればと安心感を持って他の科目の対策をすることができます。東工大受験するのに数学が苦手なのは致命的で、せめて5割5分(165点)、内訳としては5問中2問完答+かなり部分点 は欲しいところです。
実は、東工大入試数学の難易度はここ数年で易しくなりました。ただし、受験者層のレベルの高さを考えるとこれは「落とせない問題も多い」という難しさに繋がるので決していいニュースではないです。(笑)
それでいて試験時間は180分で、ここ4年ほどは5題の出題が続いているので1問に使える時間はおよそ36分(見直しを含めるともう少し短くなりますが)です。これは日本にある大学の入試試験で課される数学で最長の試験時間です。じっくり考え、複雑な体積計算や証明を構成してやりきる力が求められます。
工業大学ということも影響しているのか、頻出分野は解析学・微分積分的な問題です。関数の領域や極限、不等式、回転体の体積などは必ず出ると言ってもいいでしょう。
それに加えてベクトルや確率、数列や整数問題といった問題も毎年1〜2問出るため、それらの学習も当然怠れません。新課程になってから複素数の問題は出ていませんが、複素数も解析学の重要な分野であることもあり、出てもおかしくはありません。
つまり、微積を重点的に対策しつつ、かといって他の分野はおろそかにしない、というある意味“普通の”対策が大事となります。まず何よりも、関数や演算子の定義を、教科書を読み込んでしっかり理解してください。その上で、定理や公式はこれも教科書を読み込んで、第三者に説明できるぐらい証明まで身につけてください。
そしてその下積みがあった上で、さらに問題集や参考書で典型問題を解いていってその理解をより深くすることが必要です。もちろん、典型問題の丸暗記は通用しません。以下におすすめの参考書を抜粋で紹介します。
新課程チャート式基礎からの数学1+A
理系数学の良問プラチカ 数学1・A・2・B (河合塾シリーズ 入試精選問題集 5)
上記の参考書の使い方や東工大数学の勉強法、対策法についてもっと詳しく知りたい受験生は以下の記事で詳しく紹介しています。
上記の記事の他にも現役東工大生が教える数学の勉強法に関する記事もあるので参考にしてみてください!
東工大の化学対策
東工大の化学は、昔は難問が多く鬼畜な科目とかレジェンド(笑)とか言われていましたが、最近はかなり易化が進んでおり、物理と同様100点ぐらいなら意外とたやすく取れます。むしろ化学が苦手でなければ稼ぎどころとまで言われています。
易化しているとはいっても、2次試験としてのレベルの高さは保ちつづけており、着実に盤石な基礎を築かないと太刀打ちできない問題になっています。
試験時間が化学だけで120分もあるというのが特徴のひとつで、その分面倒な計算の多い問題や悩ませる正誤問題が多数出てきます。最終的には確実な知識と実力をつけた上で、このような計算や正誤問題への対応など、独特な問題形式への対策を身につけておく必要があります。
東工大の化学を攻略するには、正確な知識を身につけることが肝要です。それも教科書に大きく書いてあることをただ読んで、反応を覚えるだけでなく、自分で考え、疑問点を洗い出し徹底的に細かいところまで調べ尽くすということが必要になります。東工大の入試問題で知識問題はそのような場所から出題されます。例えばガラスをフッ化水素酸で溶かすのは酸化還元反応などです。
詳しくは以下の記事をご覧ください。ここではいくつかおすすめの参考書を紹介します。
化学の新研究―理系大学受験
化学[化学基礎・化学]標準問題精講 五訂版
上記の参考書の使い方や東工大化学の勉強法、対策法についてもっと詳しく知りたい受験生は以下の記事がおすすめ!
東工大の物理対策
東工大の物理は時間の長さもあり、かなり問題が重厚ですが、難問奇問は出題されないので、地道に盤石な基礎を築いていれば100点ぐらいすぐ取れるようになります。落ち着いて、集中して考えることが肝要です。
東工大の物理は、120分という試験時間で大問が3つの構成になっています。見直しの時間を含めなければ1問に40分使えるわけで、かなり大問のひとつが重くなっています。ただ、誘導のひとつひとつはそこまで難易度が高くないものも多いため、「問題を落ち着いて捉えて確実に答えていく」というスタンスが重要になります。
電磁気学と力学はかならず出ると言ってよく、また熱力学や波動も、単独の大問としてだけでなくときには力学や電磁気学と混ぜて出題されることもあります。象徴的なのが2014年度の「極板間に気体が封入されたコンデンサ」です。
東工大の問題に対応するには物理の王道といえる、第一原理からしっかりと考えるということが重要になります。といっても、第一原理って何だと思う方もいるでしょうから、それは以下の記事をご覧になってください。
ここでは少しおすすめの参考書を紹介します。
新・物理入門 (駿台受験シリーズ)
東京工業大学への理科 2017ー駿台 (大学入試完全対策シリーズ)
上記の参考書の使い方や東工大物理の勉強法、対策法についてもっと詳しく知りたい受験生は以下の記事がおすすめ!
その他の記事
東工大に合格した現役東工大生が教えてくれる勉強スケジュールの立て方を知りたい受験生はこちら!
東工大不合格だった人が学んだことを綴った不合格体験記の記事も参考にしてみてくださいね!
まとめ
今回は東工大の入試対策についてみてきました。東工大は理系分野で日本の研究を牽引しており、理系を目指す学生は一度はあの大岡山キャンパスで学ぶことを夢見ると思います。東工大を目指す受験生がこの記事を読んで少しでも合格に近づけることを祈っています。
*この記事は東工大対策特集の記事です*
東工大対策特集では東工大の対策法を科目ごと紹介しています。
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