夏休みからは演習って言われるけど、基礎を終わらせなくて本当にいいの?
こんにちは、早稲田大学教育学部出身 イクスタ代表・イクスタコーチ/土井万智(どいまさと)です!
現役生にとって、夏休みはめっちゃめちゃ頑張らないといけない時期。
夏休みの40日間、毎日10時間勉強できるとしたら合計400時間も勉強できるんです。この400時間、実は超貴重なんですよ!
もし平日に4時間勉強できるとしたら、なんと100日分=3ヶ月+10日。
この夏休みを完璧に活かしきるほかないし、逆に1週間スイッチが入らなかったら1ヶ月分の平日を無駄にしていることになっちゃいます。
学校や予備校から『夏休みからは演習メイン。演習が大事だ』って言われたこと、ありませんか?
夏休みの演習は大事です。確かに大事なのですが、イクスタコーチの土井からすると、演習よりも基礎を完璧にすることの方が10倍大事。
みなさんも秋から本格的に過去問演習とその分析をし始めると気付くことができるはずですが、東大や早慶といった難関大学でさえ入試問題で合否を分けるのは基礎分野の知識と技術が身についているかなんです。
地方国公立大学やMARCHは、基礎分野がほぼ完璧だったら入試問題の5割くらいは得点できてしまうくらい、基礎は大事です。
つまり、基礎はめちゃめちゃ大事で、逆に基礎を完璧にすることはとても難しいんです。
「基礎はまだあやふやかもしれないけど、夏だし演習始めよう」とは絶対に考えないでください。迷ったら簡単な教材を完璧にする。
「じゃあ自分が基礎ができているかどうか、どうやって判断したらいいの」
こう思うのは当然ですね。では基礎ができているかどうか、イクスタ基準の判断方法を英語、数学、国語でご紹介していきます!
英語の基礎はここまで
英単語
ターゲット1900やシス単、速読英単語必修編など標準レベルの英単語帳に載っている「入試最難関レベル」以外の単語の9割以上(1300-1500個くらい)について、1秒以下で日本語の意味を答えることができる。
英熟語
同じくターゲット1000やシステム英熟語、速読英熟語など英熟語帳に載っている熟語の9割以上について、1秒以下で日本語の意味を答えることができる。
英文法
イクスタでは英文法四天王と読んでいるVintage、ネクステ、スクランブル、UPGRADEの文法と語法問題(700-1000問くらい)の9割以上の問題について、なぜその答えになるのか人に説明できるレベルで理解している。
この3つが達成できていなければ基礎が完璧になっているとは言えないので演習や長文読解には入らないでください。入試の長文問題や英作文も失点の原因を詳しく分析するとこの基礎知識の理解不足であることがほとんどです。
3つの基礎が固まるまで長文に入らなくていいという考えは、もしかしたら直感と反するかもしれません。学校や予備校で言われていることと違うかもしれませんね。
しかし!イクスタコーチでも同じ趣旨で受験を進めて結果が出ていますのでぜひ信用してください!
数学の基礎はここまで
数学は教科書+傍用問題集、青チャート、基礎問題精講、マセマシリーズで勉強している受験生が多いのでこれらの教材をベースにご紹介します。数学IIIまで進める理系の受験生は、数学IAIIBの基礎が完成するまで、数学IIIには入らないでくださいね!
教科書+傍用問題集
教科書+傍用問題集で勉強している受験生は4ステップや4プロセスで勉強している人が多いですね。これら傍用問題集のStepAなどと呼ばれる練習問題の全ての問題を人に説明できるレベルで理解していることが基礎が完成しているかの判断基準です。
青チャート
青チャートの場合の基礎の完成は、例題のコンパス3までの問題全てを人に説明できるレベルにしていることです。数学IAIIBのコンパス3までの問題だけでも相当あるので大変ですが、ここまで終わっていれば、地方国公立大学やMARCHレベルなら合格点を取れるようになるまであと一息です。
基礎問題精講
基礎問題精講はIAIIB両方150問ほどの掲載数ですね。いきなり基礎問だと公式などの理解が追いつかない可能性があるので前にいくつか教材を挟むとして、基礎問までを完璧に説明できていれば、基礎は完成しています。
マセマシリーズ
マセマシリーズで数学を進めているなら、元気に伸びる数学IA・IIBまでの全問題を人に解説できるレベルで理解していること!初めから始めるから進めているならここまで900問近くあるので大変ですが、ここまでが完璧に人に説明できるようになっていれば、基礎は完成していると言えるでしょう!
現代文の基礎はここまで
現代文はメインの読解系と、知識系に分けられます。
読解系の基礎
読解系の基礎が完成しているかどうかは以下の現代文の読み方を理解しているかどうか。
「対比関係を見抜く」「先入観で読まない」「主張と対応する具体例」「言い換え」この4つの技術はどういうことか答えることができて、現代文を読みながら自然と意識することができていること。
知識系の基礎
知識系の基礎は漢字と現代文用語・キーワードに分けられます。
漢字は2000程度の漢字対策の教材をほぼマスターしていること。
現代文用語・キーワードは「コンテクスト」「メタファー」「形而上学」など現代文頻出の用語・キーワードの意味を問われてなんとなく理解できていること。
古文の基礎はここまで
古文は大きく古文単語・古文文法に分けられます。
古文単語の基礎
重要な古文単語300程度についてほぼ全て9割の正解率で答えることができること。
「なまめかし」「おぼゆ」「みそかなり」など、1秒以下で答えられますか?
古文文法の基礎
古文文法はある程度完成するまで修行のようなきつさがあります。古文文法で一番重要なのはご存知、助動詞です。
15個程度の助動詞の意味と活用をすぐに答えられることと、「ぬ」や「に」などの重要ひらがなの識別を根拠を持って答えられることが基礎までの基準です。
古文でひらがな「に」が出てきたらその「に」は、文法的に5つの役割のうちどれかを担っています。そのうちどれかを見分けるのが識別の技術です。助動詞の「に」なのか助詞の「に」なのか正確に見分けられないと文章を正しく理解することができず、設問に答えることができません。
主要科目の基礎がまだ完成していなければ最優先!
ここまで、イクスタコーチ基準の英語、数学、国語の基礎についてご紹介してきました。ここまでの基礎で不安があるのであれば絶対に最優先です!最初にお伝えしたように演習よりも基礎の方が重要ですし、理科や社会を本格的に始める前に、理系なら英語と数学IAIIB、文系なら英語と国語の基礎が完成していることを優先させた方が入試の結果は良くなります。
基礎が大事と言われながらも基礎の定義って曖昧なんですよね。努力を無駄にしないためにも基礎が完成してからの演習という順番を守っていただけるとより成果につながります!
今回紹介した参考書の詳しい使い方は?
今回ご紹介してきた夏には絶対に固めてほしい各科目の教材について、これまでイクスタで使い方などをご紹介しているので参考にしてくださいね!
英語
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数学
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現代文
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イクスタの創業者、土井による論理的・戦略的な受験計画と戦略の作成
過去問に入る時期や基礎完成の時期などいつ何をやればいいか、完全にコントロールできるようになる必要があります。
> 論理的で抜け漏れのない受験計画の立て方が分かる イクスタコーチ