「もう英語なんてつまらない」英語が伸び悩む受験生のよくあるエラーパターン


大学受験で英語を勉強し始めて数ヶ月してもあまり勉強の成果が出ていないように感じてしまう人がいる。伸び悩む人の共通点はどのようなものか。

毎年の英語が伸び悩む受験生に共通している5つの原因、それらを改善して英語を最速で伸ばすための方法を見てみよう。


最初から長文読解に時間を使ってしまう

受験の序盤から長文読解の演習に時間を割くと結果的に英語力は伸び悩む。

受験の本番では長文読解を解くので、いずれかのタイミングで長文読解の演習は必要不可欠なのは間違いないが、気をつけるべきは長文読解に時間を投下するタイミングだ。


最初から長文読解に時間を割くのはお勧めできない理由は2つある。

一つ目は、語学をマスターする上で、ピリオドからピリオドまでの一文を正確に読み解くための知識や理解を優先した方がいいということ。

二つ目は、入試本番での長文読解問題では、結局知識が問われる問題が多いということ。


一文読解までと長文読解、どちらも同時に時間をかけることができれば理想だが、科目が多く時間が限られた条件下で期限内に英語力を最大化するためにはまず一文読解に優先して時間を投下した方がいい。


ではどうすればいいか。

一文読解の標準レベルまでが完成するまでは、長文読解ではなく一文読解の時間に集中する。

一文読解の標準レベルまでを完成させるためには、単語・熟語・文法・英文解釈の標準レベルの参考書の内容をしっかり定着させる。


有名な参考書を基準に標準レベルの範囲を見てみよう。まずは有名参考書のこれらの範囲の定着を目指すことが英語の勉強の最優先になる。

単語

ターゲット19001500番まで

システム英単語Stage3まで

速読英単語必修編

LEAP英単語 Part3まで


これらの範囲の80%程度定着するまでが該当のレベルとなる。


文法

文法四天王(ネクステ、Vintage、アップグレード、スクランブル)の文法・語法範囲の80%程度定着するまで。

もしくは英文法ポラリスの1〜2まで。


熟語

文法四天王の熟語パートか、ターゲット1000のPart2まで、もしくは速読英熟語の80%が定着するまで。

英文解釈

基礎英文のテオリアに掲載されている語順のルールを一通り理解していること。


受験勉強を始めてから3〜4ヶ月間は、英語の勉強時間はこれらの定着に割り振った方が結果的に早く入試レベルの英文を読めるようになると私は考えており、イクスタコーチでもこの基準を適用している。


単語をやっているけど定着していない

英単語を頑張っているけど、実際テストしてみると定着していない

有名な単語帳を買って単語を勉強しているつもりでも、実は単語を眺めるだけになっており、定着しているかどうかシビアに判断する機会を持てていない場合がある。


単語を定着させる基準は、その範囲の95%の単語の意味を1秒以内でイメージできるようになることだ。

単語帳に書いてある日本語を一字一句覚える必要はなくニュアンスをパッとイメージできるようになればいい。共テも難関大学も速読力が求められるので1秒以内の瞬時にイメージできる水準に仕上げたい。


『単語帳を始めたら期限を作る』

500個程度をひとかたまりとして、1ヶ月以内に80%は瞬時に答えられる水準に定着させることを目指して計画を立てるのがおすすめだ。


熟語の重要性に気付いていない

大学受験では英熟語は非常に重要。大学受験を経験していないと英熟語の重要性に気付きにくいが、入試問題の設問で熟語から単語、単語から熟語に言い換える問題は頻出。選択肢の説明文が本文の単語を熟語に言い換えているパターンもある。難関大では熟語の完成度が合格最低点に到達できるかどうかの境目になると言ってもいい。単語の重要性は全員気付くが、熟語の重要性は直感的には気付きにくい。

MARCHなどの私立大学では、長文中の空所補充問題として英熟語を直接問う問題も頻出だ。

大学受験で英語は共テのみで使う場合には本当に重要な300程度の熟語だけ対策をし、MARCH・関関同立以上の個別試験で英語を使う場合には600~1000個程度の熟語を夏終わりまでマスターすることを目安に進めよう。

文法を飛ばしてしまう

英語の勉強で一番面白い分野は長文読解一番勉強しやすい分野は英単語

ただ、一番合否に関わる分野は英文法だ。

英文法は地味でルールやパターンを覚えるのはつまらないので敬遠したくなる気持ちは分かるが、MARCH・関関同立以上の個別試験で英語を使う場合には中心は英文法のルールを再現性を持って活用できているかが問われる。

上記の熟語と同じく、英文法も共テだけであれば基礎から標準レベルが定着していれば得点のボトルネックになることは少ないが、個別試験を受験する場合には英文法が中心となると言ってもいい。


大学受験英語を分野ごとに分けるとしたら、英文法の勉強に最も時間がかかるし、時間をかけるべきだ。

受験勉強の後半になればなるほど英文法の知識不足が失点に繋がることがわかる。中途半端になっている教材があれば、最速で定着させることが肝心だ。


長文を感覚で読むことに慣れてしまっている

分からない文章があっても感覚で文脈を予想することに慣れてしまっていると要注意。

文脈判断を使った速読は有効で、共通テストでも個別試験でも活用したいが、文脈判断に頼りすぎると英語力の天井が低くなってしまう。

長文の中で分からない一文やパラグラフがあった際に、前後関係からなんとかその内容を予測することで矛盾のない流れを自分で作りその長文の趣旨を掴むことに成功することはある。

ただこの方法は再現性はなく失敗したら失点が積み重なってしまうので、難関大学で安定して合格最低点を取るためには文脈判断が成功した場合には単語や文法で失敗していると考え直した方がいい。


長文読解問題や過去問で意味の取れない一文やパラグラフがあったら、細かく細かく分析してどの一文のどの部分がボトルネックになってその文の意味を取れなくなってしまったのかまで追求して、その要素の周辺知識を、これまで使ってきた教材で復習するクセをつけたい。


全員裏切れ。常識を捨てろ。/土井万智(どいまさと)

賢くスマートに難関大学に合格する4つの方法 - 土井万智公式ページ



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