【Eureka#12】AMやらFMの違いって?周波数やらダイオードやらを使ったラジオの仕組みを解き明かします!
こんにちは!今週のEurekaは物理記事の第三回目です!
前回の記事→【Eureka#11】有機化学反応ってどうやって起こっているの?~高校で学習するものを例に~
前回の物理の記事→【Eureka#08】魔法の技術!?ICカードの仕組みとは
今回の物理の記事ではラジオの仕組みについて解説していきます!ラジオの仕組みを簡単に言うと、音を電波に変えて放送局から運び、その電波をラジカセがキャッチし、それを再び音に変えることで我々はラジオを聴くことができるのです。それでは詳しく工程を見てみましょう!
まず、音を電波に変えるのはどのような仕組みでなされているのでしょう。それには大きく分けて二つの変え方があります。実はそれが皆さんも聞いたことがあるであろうAMとFMの違いなのです。
AM放送とはAmplitude Modulationの略で、電波の振幅を音の信号波に対応させて変化させます。一方FM放送とはFrequency Modulationの略で、電波の周波数を音の信号波に対応させて変化させます。詳しくは次の図を参照してください。
(画像出典 「ラジオ放送の仕組み ~なぜ電波で音を伝えられるのか?~ - 身近な科学」)
では、どうやって聞きたい放送の電波をキャッチするのでしょうか。今回は構造が簡単であるゲルマラジオについて説明していきます。ゲルマラジオとは、AM放送専用のラジオであり、部品があれば手作りをすることができるほど構造が簡単なラジオです。
(画像出典 「みんなでつくろうゲルマ・ラジオ」)
これがゲルマラジオの回路図です。まず、アンテナによってそこら中を飛び回っている電波をキャッチします。次に、みなさんおなじみのコイルとバリコン(バリアブルコンデンサーの略で、容量を変えられるコンデンサー)による交流回路によって聞きたいラジオの周波数の電波を選び出します。そして、この時選び出される周波数が、高校物理の交流分野でおなじみの共振周波数 なんです。
この式から、コイルの自己インダクタンスLかコンデンサーの容量Cを変えれば共振周波数fも変わることがわかります。そして、ラジオのチャンネルを変えるときにはつまみをまわしますよね?実はあのつまみによってコンデンサーの容量が変わり、共振周波数を変えることで電波を選んでいるんです。
最後に、ダイオードによって電流のマイナス部分をカットします。ダイオードとは、ある一方の方向には電流を通すけど、もう一方の方向には電流を通さないという特徴を持つ回路素子です。それによって、電流は下の図のようになります。
(画像出典 「みんなでつくろうゲルマ・ラジオ」)
このようにして、ゲルマラジオは聞きたい周波数の電波を選び、そしてそれが我々の耳に届くんですね。上でも述べたように、このラジオは自作することも可能です。興味がある人はぜひとも作ってみてはいかがでしょうか!
*この記事はEureka特集の記事です*
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