早稲田大学の文学部と文化構想学部の違いと共通点を在学生が徹底分析!
こんにちは!みさです!
早稲田大学文学部・文化構想学部。戸山キャンパスに位置するこの2学部です。高校生に「早稲田大学文学部・文化構想学部の違いを教えてください!」とよく聞かれます。
併願する人、どちらかを専願する人、どちらを選ぶか迷っている人、様々いらっしゃると思いますが、少しでも両者の違いや共通点がわかってもらえたらなと思います!!
文化構想学部に入学して数年経ちましたが、正直、よくわからないまま入学しました(笑)文学部・文構の違いは一年の終わりごろにやっと実感しました。
論系選択が始まる秋頃、友達の中で、あー○○って文学部だったのか!!なんてことがよくあります(逆もまた然り)。
今日は、そんな2学部の違いと共通点について紹介します!
まず!!共通点から挙げていきますね。
◇目次◇
早稲田大学文学部と文化構想学部の共通点
1.戸山キャンパスにあること
最寄りは、東西線の早稲田駅ですが、文学部と文化構想学部だけのキャンパスです。
駅からまっすぐ歩いて、右に曲がると「本キャン」、こと早稲田キャンパス、左に曲がると戸山キャンパスです。 本キャンにあるのは、政経・法・教育・社学・商の5つ。(ちなみに、「りこキャン」こと理工学術院は本キャンから歩いて20分ほどのところにあり、「とこキャン」こと所沢キャンパスには人間科学部とスポーツ科学部があります。)
戸山キャンパスは、文学部と文化構想が置かれているので「文キャン」の愛称で呼ばれています!実は私、自分が文化構想に通うか決める段階で、キャンパスが違うことを知りました(笑)
ちょっと嫌だなーと思いましたが、本キャンも近いし、学生会館というサークル棟もあるし、駅から近いし悪くありません。ちなみに、女子が多く華やかと言われますが、そんなにです。笑
2.入試の傾向
特に英語の問題の傾向は、文学部・文化構想でほぼ変わりません。過去問を見れば明白です。
これは「3ブリッジ科目」で後述するように、学部が分かれていても同じ場で学ぶ機会が多く、受験生に求めるものが似通っているからでしょうか。
併願したり、過去問演習で両方解いたり、うまく活用していきましょう。
3.ブリッジ科目
文学部と文化構想では、「A外国語科目」と「B講義科目」を共通化しています。 これをブリッジ科目と呼んでいます。
まず、外国語と講義何が違うんだと思う方もいると思うので説明すると、外国語は30人くらいの小規模で、ホームルームみたいな感じです。
1年生の時の第二外国語のクラスは、文学部と文化構想の生徒半分ずつで構成されています。 どっちの学部かなんて全然気にしませんでしたね.
講義は、大教室で大人数で受けるもの。 2学部の授業から選べるので選択肢が広い!なんでもあります(笑) 歴史でも、メディアでも、芸術でも、サブカルでも、語学でも選び放題です。
歴史といってもその中に大量の区分がありますし、マイナー言語もたくさんあります。
ちなみに、文キャン内だけでなく、他学部のオープン科目も受けに行かれるので選択肢は無限にあります。 このシステムは早稲田の良いところだなと日々感じています。
4.第二外国語を1年でがっつりやる
早稲田の文系学部では、第二外国語(スペイン・フランス・ドイツ・中国・朝鮮・ロシア・イタリアから1つ)が必須です。
ですが、本キャンの学部は週2回で2年間かけるのに対し、文学部と文化構想では週4回、1年間で学習します。
文学学術院において、文献を読んだり研究するのに言語は不可欠で、早く身につける必要があるからでしょうか。
二年次に、資料を読んだりする専門的な授業に進んだり、第三外国語を始められるので良い制度だと思います。
5.自主性を重んじる傾向
文キャン民は、週4回の二外から解放されると恐ろしく自由です。 特に理系と比べるとその差は歴然、授業が少ないです。自分の興味を探し、とことん深められるというメリットがある一方、惰性で過ごすと本当に何も学ばないので気を付けてください。
このように、共通点はたくさんあり、1年生の間の違いはまったくありません。 文学部と文化構想学部の違いが出てくるのは、2年のコース(文)、論系(文構)選択以降です。
先ほどブリッジ科目の箇所で説明した通り、取ることができる講義に違いはないので両方の授業をとることはできますが、「主に何を研究するか」を決断しなければなりません。
自論系・コース設置の授業を指定数履修することが卒業要件になります。
卒論のテーマやゼミを検索すると、自分の興味がどちらにあるのかわかるかもしれません。
論系を決めると、二年以上や三年以上しか履修できない演習も増えるので、同じ興味を持った友達もできてきます。
ここからは、文学部・文化構想の一番大きな違いである、研究を深めていくコース・論系について紹介していきます。
文学部のコース一覧
哲学・東洋哲学・心理学・社会学・教育学・日本語日本文学・中国語中国文学・英文学・フランス語フランス文学・ドイツ語ドイツ文学・ロシア語ロシア文学・美術・映像演劇(中で演劇・映像に分かれる)日本史・アジア史・西洋史・考古学
17のコースがあり、文化構想の論系と比べて少人数制です。文学部にゼミはないのですが、コースがその役割を担っている感じです。
コースの名前を見て大体なにをやっているのかわかると思うので詳しい説明は割愛しますね。
細かく分類されているので、これ!と決まっている人にうってつけ。
希望が多いところではGPA(成績の平均値)の高い人から優先され、落ちると余裕定員のあるところに強制送還されます(笑) これは文化構想も同じです。文学部で人気が高いのは、心理学・社会学あたりですね。ちなみに、不人気は東洋哲学のようです。
文化構想学部の論系一覧
表象メディア・文芸ジャーナリズム・社会構築・現代人間・複合文化・多元文化 です。
文学部と比べてまだアバウトなイメージです。 二年次の自由度が高く、広く浅くと言われます。
2年では自論系の演習を履修しつつ、3年で入るゼミを探します。1年次の論系選択である程度絞りつつ、2年生の間に自分の研究テーマを決めてゼミを決める人も多いです。
様々な学問を有機的に繋げられれば良いですが、何をやりたいのかしっかり決めていないとなんとなく時間が過ぎてしまうというのが危ないところだなと実感しています。
「文化構想学部で何が学べるのか、各論系の学び、先輩の声」については、以前記事にまとめているのでそちらを参照していただければなと思います!
> 早稲田大学文化構想の謎 ~ 一体何やってるのか現役の在籍生がご紹介 - イクスタ
文学部と文化構想はどこが違う?何を基準に選べばいいの??
はっきりやりたいことが決まっている人は文・文化構想、一定数いると思います。 でも、そんなのまだ決められないよ!!という人が多いと思います。
それが自然なことですし、大学の学びの広い中で「これをもっと知りたい!」というものが出てきてからが楽しいんです。
偶然見つけた興味なのか、もしかしてそれが必然だったのか・・・
様々な人、授業、学びと出会ってやっと見えてくるもの、選ぶものです。
もうすでに見つかっている人も、それを深めれば良いし、もしそれが変わったとしてもまた新しいものを学べば良いんです。 学部を選ぶときは、一つに決めなければならないけれど、それは他の学びを諦めることではありません。
幸いにも、早稲田大学にはそれを可能にする土壌があります。
副専攻やオープン科目の制度も整っていますし、その気になれば理系の科目でも何でも受けられます。
後に紹介するKさんのように転部する人や海外の大学に編入する人もいますが、転部などはしなくても様々な形で学びを深めることもできます。
結果が全部でてからその時思うベストを選べばよいし、両方受かったなら正直もうその時の直勘で良いと思います!そう言っていいくらい、両者の違いは小さいです。
学部の決断でうじうじしているなら、勉強して受かってから考えても間に合います!!
文化構想→文学部に転部した私の友人Kさんが考える2つの学部の違い
Kさんは共通の友人が多くてたまたま知り合ったのがきっかけです。
今年の夏、一年間のロシア留学を控えています。
文化構想学部から文学部に転部したのを知っていたので、なぜ転部したのか・何を学びたいのか聞いたところ、これだけで一つの記事になりそうな文章を送ってきてくれました。
本当に学ぶことが多いと思うので、是非参考にしてください!!
文学部は、2年生から所属するコースの名前を見れば、その人が何を学んでいるのかが一目瞭然です。
また、コースに所属する学生は必修科目として、そのコースの分野の基礎を学びます。
コースによって、必修とする授業のコマ数は違いますが、基本的には、文学部の学生は、週の半分は自分が所属するコースの授業をうけているように思います。
ただ、コースによっては、例えば、私の所属する露文コースでは、2年生はほとんどの授業が露文の授業になっていて、自由に選べる科目が2、3コマ分しかないし、取りたかった授業が露文の必修の授業に被るなどして、うぅと思ったことは多々あります。
その点で、自分の好きなように時間割を作れる自由度というのは文学部の方が低いという違いがあります。
しかし、その分野の知識を深めるという点は優れており、縦の学びができるのだと思います。 また、コースの専門分野に軸足をおけば、他の分野との比較もできますし、研究方法というのも自由だと思います。
次に、文化構想の論系をみてみましょう。
6つををぱっとみただけでは、何を勉強しているのかが今ひとつ分かりづらいと思います。
このように、文化構想学部は論系(その中にも3つずつくらいのプログラムに分かれてはいる)があり、論系ごとの演習を多少は選ばなければいけないものの、基本的に自分の好きな科目を自由に履修することができます。
横断して、学ぶことができる、横の学つまり、研究対象を学問分野をびができます。3年生から所属するゼミも、担当する先生の専門に関わらず自分の研究を行えますし、他のゼミ生も自分とは全く違った研究を行っているというのも多々あるのだと思います。
そのような多様な研究に触れ複合的な視野を獲得し、その中で、どう自分の研究が魅力的かを伝える力というのはこれからの時代に必要とされていることでしょう。
しかし、文化構想では多様な興味が混在することによって、1つの授業に対する興味感心の個人差ができてしまうことが危惧されます。
特に学生による発表の場が多い演習の時間では、自分はとても興味を持っている分野でも、一緒に発表する相手はそれほどの興味をもっていなかったりということもあるでしょう。
すると、周りの学生との関わりの中で、理解を深めるということよりかは、自分自身で深めるということが多くなりそうです。
また学びたいことを明確にしなければ、学びが浅くなってしまい、「自分が何を勉強しているか」という問に対し、何も答えられない可能性もあり、その意味では文学部より文化構想の学生の方が「何を学びたいのか」ということが求められるのだと思います。
卒業したときに何を学んでいたのか、ということはしっかり答えなければいけませんから。
これが、わたしの考える文学部と文化構想の違いです。どちらも一長一短あるとは思いますが、受験生はどっちも受験すると良いと思います。2つの学部は元を辿れば、坪内逍遥が作った文学科です。それほど長い歴史があり、かつ時代の変化に合わせて進化してきた学部です。
お互いが密接に関わり合いながら共存している文化構想学部、文学部。大変魅力的かつ、ここまで多くの学問領域をカバーしているのは早稲田だけだと思います。
私は大学でなにを学びたいのかはっきりしなかったので、幅広く学べそうな文化構想に入りました。しかし、1年生のときに出会ったロシア語をきっかけに、ロシアという国への興味、関心が湧きました。
文化構想のままロシアを学ぶということももちろん出来ましたが、(例えば、多元文化論系にはロシア文学が専門の先生によるユーラシア大陸を扱うゼミがありました)、様々な国や地域、事象を扱う中でロシアをピックアップするよりかは、ロシア文学文化を専門とする教授が多くいる場で(文の露文コース)、ロシアというテーマを中心として、他の国や地域、事象をも取り扱い、知識を深めたいと思いました。
露文の必修の中には、ロシア語、ロシア文学の授業はもちろん、ロシア語学などの言語学の授業や映画や美術等を取り扱う授業など様々な視点から一つのロシアというものの理解を深められるような気がします。
人数が少なく、いつもほぼ同じメンバーという閉鎖的な部分もありますが、オープンの授業などを取るなどして、マクロ的な視点も失わないようにしたいと考えています。
露文に進んで良かったのかはまだ分かりませんが、少なくとも自分が勉強したいと思ったことには十分に応えてもらってると思います。
早稲田大学の文学部と文化構想学部に関わっている現役生が、両者の違いと共通点に関してご説明しました!
文学部と文化構想について聞きたいことがもしあれば、イクスタ内で質問してくださいね!お答えします!
それではみなさん受験勉強がんばってくださいね!戸山キャンパスでお待ちしています(^^♪
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