漢文をゼロからでも共通テストで9割狙う方法。漢文ヤマのヤマ
みなさんこんにちは。イクスタのエースです。今回は共通テストをメインに、国公立や私立でも使用する「漢文」の最もおすすめの参考書、漢文ヤマのヤマについてご紹介します!
国語全般、何をどうやって勉強したらいいの、という声が私が働いていた大手予備校でもよく質問されました。中でも勉強時間をとりづらいのがこの漢文ではないでしょうか。漢文の配点は共通テストでは50点しかありませんし、国立二次試験や私大でも漢文を重視している大学はまったくないと言ってもいいでしょう。例えば早稲田大学の一部の学部でも漢文は出題されますが、共通テストで必要な知識理解で大丈夫です。 そのため漢文には時間をかけずに点数を取り切りたいというのがみなさんの思いだと思います。英語や古文、場合によっては数学が重くて漢文に時間かけられるかな...なんて人が大半ですよね。
●共通テスト漢文の位置付け
では、共通テストはどのように勉強したら効率的に、安定して共通テストや個別試験で点数を取れるようになるでしょうか。まず漢文といえば句法です。句法は英語でいえば文法や句法になるもの。英語では助動詞や仮定法、関係詞などの文法を徹底的に勉強しますよね。漢文における句法は英語における助動詞というのが一番イメージが近いかもしれません。
漢文は50-70ほどの句法を例文とともに覚えて、あとは読解問題で演習すれば共通テストや国公立、私立の二次試験でも得点できるようになります。これしかないというわけではありませんが、この方法が一番早く漢文ができるようになる手段だと言ってもいいと思います。40-50時間勉強すれば、共通テストで70-80%取れる科目だと、イクスタでは考えています。
●共通テスト漢文を始める人におすすめの参考書 漢文ヤマのヤマ
まずは漢文の入門編です。漢文といえばこの参考書というくらい有名なのが三羽先生の参考書です。某予備校の有名講師ですので、安心して使いやすい一冊です。
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漢文ヤマのヤマは王道の参考書です。実際に多くの受験生が活用してきて、ほとんど誰に聞いてもおすすめと言われる参考書です。この1冊さえあれば共通テスト、二次試験両方の対策にもなるので、この参考書さえしっかりマスターすればどの試験でも9割は得点できるようになります。
Part1からPart3まで分かれていて、漢文をゼロから始める場合でも大丈夫な作りです。「学校で漢文の授業はあったけど眠くて記憶がほぼ無い」なんて受験生もいるのではないでしょうか。そんな受験生でも大丈夫! ただ、漢文を始めるためには古文の文法をある程度理解していることが必要です。古文の助動詞の最重要15個に関してはほぼ意味も活用も分かっている状態から漢文を始めてください。
もし古文の助動詞があやしい場合には漢文はひとまず置いておいて、古文の復習に時間をかけることがおすすめです!入試で漢文を使う人は古文も必ず使いますし一石二鳥ですね!
66種類の句法を3周する
本書漢文ヤマのヤマのメインパートである句法66種類の説明&演習。このヤマのヤマが他の教材や学校よりも優れているところは、それぞれの句法の成り立ちやルールが具体的に分かりやすく説明されているところです。
漢文でもそれ以外の科目でも、どうしても覚えることが多い暗記の比重が高い科目や分野は、「関連づけて」覚えることが最重要になります。これまでの人生経験やその暗記事項の背景や兄弟関係などと関連づけて覚えることができれば、より忘れにくくなります。記憶力の正体とは、覚える力ではなく、忘れにくくする力なんですよね。
その点で、このヤマのヤマは各事項の「ヤマを講義」パートがとても優れています。具体例を示しながら成り立ちや背景を理解できるような構成になっているので、定着させやすいんです。 学校で配られる漢文も教材だと句法が整列していて、ある意味暗号のように無機質に並んでいるだけなのでどこから覚えればいいのか、覚えるとっかかりがありませんよね。その点で漢文ヤマのヤマはエピソードとともに句法を覚えることができるので優れています。廉頗など、漫画キングダムにも登場する人物もヤマのヤマに出てきますよ!
ヤマのヤマの句法のおすすめ勉強法
ヤマのヤマのメインパート、Part2の頻出重要句法66のおすすめの勉強法や使い方をご紹介します!
1周目は「ヤマを講義」と「もうひとヤマ」を全て丁寧に読んで、右側の例文と講義を何度も見比べながら一度自分で分解できるように頑張ってください。左側の練習問題も取り組んでもいいですが、まずは先にヤマを講義だけで1周することをおすすめします。
1事項10分で終わらせるとして、66事項1周するのに約10時間です。
2周目からは「ヤマを講義」を復習しながら左側の演習ドリルを解いていきましょう。それぞれ自分なりに1分ほどは考えてそれでも分からなければ答えを見ながら例文ごと覚えてください。
例文はぜひ音読してください!音読することで音で定着させることができるので、音の記憶が今後返点の順番などを忘れた時に記憶を補ってくれます。漢文の先生の声を思い出す人もいるのではないでしょうか。
2周目は1事項15分で終わらせて、全体で15時間かかるでしょう。
3周目は総復習です。「ヤマを講義」と演習ドリルを見返して、怪しいところはもう一度読み込んで記憶に定着させてください。演習ドリルとヤマを講義を行ったり来たりしながら記憶に定着させてください。
Part3は過去問演習とほぼ同じ
Part2の頻出重要句法66が終わり次はPart3に進みます。Part3は共通テストやセンター試験の過去問を参照しつつ、これまでの知識をどう応用して実際の入試問題を解いていくのかを解説していきます。
Part3のはじめ「解法の心得」部分に大切なことがたっぷり書かれているのでぜひ読み込んでください。知識で解ける問題なのか、心情の予想が必要な問題なのか、早めに見極めて解答の手順を確立することが重要になります。
知識で解ける問題と、文章の前後関係や人物の行動などから心理状態を読み解く、という点は共通テストの古文とあまり変わりません。
4つの問題演習を通して、漢文の文章題を解く際にはどんな点に気をつければいいのか、今後どんな勉強をすれば共通テスト形式の漢文で失点を防ぐことができるのかという観点から演習を進めてください。
4つの問題演習を通して弱点が分かったらPart2の66の頻出事項に戻って復習してください。
もっと演習問題を解いて定着させたいと感じたら、赤本や黒本・東進の過去問データベースなどで共通テストやセンター過去問を遡りながら演習&復習を続けてください。漢文は15年前のものを解いても大丈夫です。
漢文を始めるべき時期は?夏や直前
漢文をいつから本格的に始めるべきか、悩んでいる受験生は非常に多いです。ただでさえ英語の基礎や二次試験対策、古文や日本史・世界史、数学もやらなきゃなのに...となりますよね。
イクスタでのおすすめは、夏休みの8月31日までに30時間ほどかけてPart2までを8割覚えて、それから11月までは週に1時間とってヤマのヤマを復習。その後共通テスト対策を本格化する12月にもう一度ヤマのヤマの復習と共通テストの過去問を始めるというスケジュールです。
正直言って、もっと余裕を持って進めたいのはヤマヤマですが、他の科目のことを考えるとこのスケジュール案が現実的だと考えています。
12月に初めて本格的に対策するのは危険すぎるので、夏休みにヤマのヤマをPart2まで終わらせてください。
● 共通テスト漢文を極めるための参考書
ヤマのヤマにプラスして基礎レベル問題集と共通テストレベルの問題を解いておきましょう。
これも三羽先生の有名な問題集です。さきほどの『ヤマのヤマ』と平行して勉強しておくと基礎的な知識を理解できると思います。ノート仕様なのでこれ一冊でどんどん書き込んで勉強を進めましょう。
基本的に漢文は共通テスト・センターレベルの問題が解ければ二次でも十分通用します。基礎的な知識を入れ終わったらあとは共通テスト・センター試験の過去問でひたすら演習していきましょう!!
● 共通テスト漢文はいかに効率的に勉強できるかが鍵!
漢文はインプットのみの学習では定着を図れません。勉強の配分としてインプット7割、アウトプット3割くらいの割合がいいでしょう。問題集は特別買う必要はないと思いますが、共通テスト・センター過去問だけでは不安という人は1冊くらい問題集があるといいでしょう。ただ句法だけの参考書ではなく、しっかり文章読解になっている参考書を買いましょう。
とにかく漢文は時間をかけずに、短期集中で力をつけましょう。上に紹介した参考書を集中して取り組むことで、すぐに結果が出ると思います。漢文は共通テストでも二次でも難易度にそれほど違いはありません。高得点目指して頑張ってください
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イクスタの創業者、土井による論理的・戦略的な受験計画と戦略の作成
過去問に入る時期や基礎完成の時期などいつ何をやればいいか、完全にコントロールできるようになる必要があります。
> 論理的で抜け漏れのない受験計画の立て方が分かる イクスタコーチ