世界最大のイスラム教徒を抱えるインドネシア留学体験記
みなさん、お久しぶりです。メンターエースとしては久しぶりの投稿になります。
今日は、つい先日まで行っていたインドネシアで感じた事をざっくばらんに書いておこうと思います。そろそろ東南アジアマニアになりそうな僕ですが、行くたびにいろんな発見のある東南アジアの魅力とインドネシアという国の一部分を僕なりに伝えておこうと思います。
「なんでインドネシアに行くことになったんですか」、という素朴な疑問に答えておくと、卒業論文の研究をするためにある人に会いに行ったんです。
まあ教育学部なのに、「なんでインドネシアの研究してんねん」という感じですが、これからの日本を考える意味でも結構大事なことなのかなと思っています。それについてもちょっと後述しますね。
◇目次◇
インドネシアという世界最大のイスラム教徒を抱える国
まず1つ目は、インドネシアという国についてです。インドネシアに行く前に日本でかなり勉強していった僕なのでここで少しインドネシアという国を紹介しておきます。
正式名称:インドネシア共和国
面積:約189万平方キロメートル(日本の約5倍)
人口:2.55億人(日本の2倍)
首都:ジャカルタ
民族:大半がマレー系(ジャワ,スンダ等約300種族)
宗教:イスラム教 88.1%,キリスト教 9.3%(プロテスタント 6.1%,カトリック 3.2%),ヒンズー教 1.8%,仏教 0.6%,儒教 0.1%,その他 0.1%(2010年,宗教省統計)
GDP:8,885億ドル
出典:外務省HP
外務省のHPからざっくりインドネシアの基本情報を引用しました。お気づきかもしれませんが、インドネシアは人口が日本の2倍そして、世界最大のイスラム教徒を抱える国家です。なので、国民の大半が毎日モスクに行ってお祈りを捧げます。町の至るところにモスクがあり、時間になるとみんなそこに集まってお祈りをささげています。日本ではめったに見れないので新鮮な気持ちもしましたが、この信仰するということはとても大事なことなんだなと改めて思いました。
実は、金曜日はイスラム教にとって大事な日ということで、厳格に時間や回数が決められているのですが、それ以外の曜日は時間など大体でいいそうです。インドネシアは、国民の約9割がイスラム教徒ですが、実はインドネシアではどんな宗教でも信仰していいよという取り決めがあり、その影響なのか敬虔なイスラム教徒が少ないそうです。(行った現地の学生から聞いた話なので本当のところは完全にはわかりませんが。)
もともと1つの国家ではなかったインドネシア
インドネシアは16世紀から約350年にわたり、オランダの植民地でした。その後太平洋戦争をきっかけに日本が植民地化し、結果としてこの植民地化がインドネシアの独立の機運を高め、「独立」の名の元、様々な地域が統合され一つの国家となりました。これは意外に知られていない事実だと思います。僕も勉強するまで詳しく知りませんでした。
日本は植民地化されていないのでイメージしにくいかもしれませんが、彼らのアイデンティティは、オランダに対する反植民地主義から生まれています。話す言葉も全然違う人々が同じ国のもと生活し、発展のために努力するということがいかに難しいかを実感しました。
その結果、生まれた土地によってかなり文化や宗教の信仰の仕方や程度が違うのも一つの特徴なのです。日本だと少しイメージしにくいかもしれませんが、同じ国民だけどルーツが全然違うんですね。その影響からか、外国人という概念があまりないそうです。どの国の人だろうがウェルカムに迎えるのが流儀だと言えますね。
ここでも交通が、、、
もう1つインドネシアを象徴するのが、交通です。
これは東南アジア全体に言えることですが、外に出ると一番驚くのが歩いている人がほとんどいないということです。これはいろいろな事情があるそうですが、日本ほど公共交通機関が発展していないことと、バイクが誰にでも手に入る値段かつ誰にでも運転させる習慣があることが理由だそうです。
中には、小学生くらいの子もバイクを運転していました。法律では禁じられているのですが、あまりにも交通量が多く取り締まりきれないのでこうした現状になっているのです。
通勤時間になると大きな道路は大渋滞をおこします。車もかなり走っていますが、主流はバイクで車の間からバイクがどんどん飛び出してきてかなり危険でしたが、無事に帰ってきました。(笑)
改めて日本の公共交通機関の発展はすごいと思いました。1分遅れただけで遅延だなんだと騒がれるのはそれだけ日本の技術が発展している証拠です。そもそも時刻表なんてものは向こうではあってないようなものなので寛大な心で待つことが大事ですね。(笑)
インドネシア「人」というもの
次にインドネシア人についてです。
インドネシア人の大きな特徴は、誰にでも優しくそしてのんびりとした国民的性格を持っているということです。それを象徴していたのが、高校を訪問させていただいた時、授業の予鈴がなっているのに先生も生徒も立ってしゃべったまま10分ほど授業が始まりませんでした。ただそれも一種のコミュニケーションで、こうして生徒と先生の関係は築かれているのだなと実感しました。
また部外者の私のこともめちゃくちゃ歓迎してくれ、臆することなく様々な質問をしてくれたり写真を撮ってくれたりしました。インドネシア人はとても暖かいなと感じた瞬間でもありました!
時間には遅れてもいいけどちゃんと約束は守るという雰囲気があり、そこは日本とは大きな違いだと思います。現地の人に「日本人はどうしてあんなに生き急いでいるの?疲れるよね。」と言われたことが今でも印象的です。
確かにそうだなと思い、ちょっとうらやましく思いましたね。そういった大ざっぱな性格もインドネシア人の特徴です。
関係の深いインドネシアと日本
最後に、日本とインドネシアの関係に触れておきます。僕も恥ずかしながら、今回インドネシアのことを勉強するまで、日本の植民地支配の歴史はおろか、「戦争」についても深く考えたことはなかったんです。
インドネシアは16世紀から約350年にわたり、オランダの植民地でした。その後太平洋戦争をきっかけに日本が植民地化し、結果としてこの植民地化がインドネシアの独立の機運を高め、「独立」の名の元、様々な地域が統合され一つの国家となりました。
私たち日本人がほとんど知らないインドネシアの植民地化を実際に行ってどう感じたかを述べたいと思います。現地に行き、植民地支配化だったインドネシアの爪痕を見て、私たちは植民地支配された国の歴史も学ばなければならないと感じました。幸いなことに多くのインドネシア人は、日本を悪い国だとは考えていません。
またオランダ植民地時代の建物も多く残っており、彼らにとって植民地時代は決して忘れたい辛い過去ではないようです。そして戦争の記憶も今の若い人たちにはないのですが、インドネシアの大学生の一人は「日本の支配下になったことで、国民が独立に向けて立ち上がり、一つになりインドネシアという国ができた。だから日本がいなければ今のインドネシアはない。」と言っていました。
もちろんインドネシア全体が日本にいい印象を持っているわけではありません、全員が正しい歴史観を持っているわけではありません。しかし、私たち日本人がどれだけの歴史を知っているのか、戦争について考えているのかと思うとすごく暗い気持ちになりました。だからこそ、私はもっと自国の歴史や他国との関係について学び、発信し続けていかなくてはいけないと思いました。
そして今のインドネシアは、多くのルーツを持つ人々によって成り立っています。公用語はインドネシア語というマレー語に期限を持つ造られた言葉ですが、地元では各方言を話すという特性を持っています。(☚これだけですでにバイリンガル(笑))
つまり多様性を国の中に持った国家であるということです。日本もグローバル化だとか言われていますが、海外の言葉や文化を受け入れることだけが多様性ではないということを学びました。日本にもたくさんの多様性があることをどれだけの人が理解し、受け入れているのかということを考えさせられましたね。
これから留学を考えている人へ
大学生になったら留学に行こうかなと思っている人も多いと思います。留学に行く理由は様々だと思います。
・英語を学んでみたい
・国際関係に興味がある
・自分を変えたい
いろいろあってそれぞれ立派な理由だと思います。けれど留学で気付くことは、自分は「日本人」だということです。私たちは良くも悪くも日本人であ、日本という国の一員なのです。外に出れば、日本という国を背負っているといっても過言ではないのです。だからこそ日本で日本のことを勉強してから外で活躍してほしいと願うばかりです!
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