【物理・原子編】新課程ならではの悩み…勉強法、公式一覧、始める時期まで全て答えます!
こんにちは!
明治大学理工学部のグルです!
color今回はみなさんのお悩みの種であろう物理の原子について余すことなくお話ししていきたいと思います!
♢目次♢
1.1新課程の原子物理とは
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1.2入試での原子
2.1勉強法
3.公式一覧
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3.1絶対覚えろ!!基本公式
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3.2光電効果
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3.3物質波・ドブロイ波
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3.4ブラック反射
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3.5原子核反応
4.原子参考書
新課程の原子物理とは
旧課程では「原子と原子核」「物質と原子」は必修ではないものの、教科書には載っていました。また、ほとんどの大学では原子物理の分野は出題範囲ではありませんでした。しかし、新課程では「原子」という分野ひとくくりで必修となり、京大、筑波、慶應医学部は出題範囲に含め、実際に出題されたこともありました。新課程初年度の2015年度でも出題され、この分野からの出題が増加することも考えられています。その場合も、旧課程時代の募集要項に書かれていた「現代物理の諸項目については、現代物理の個々の事象の単なる知識を問う出題はしませんが、それらの事象を素材にして物理の基本的法則や考え方を問うことはあり得ます。」という基本方針は変わらないと考えられます。新課程と旧課程の一覧、記事を載せておきます!
入試での原子
一般的な大学では出ないと考えられます。過去問を解いていて出題がなければ、まず心配しなくていいでしょう。なぜなら、出ても対策が出来ていない受験生が多いためなかなか差が付きません。また、運良くヤマを張った受験生が合格してしまうということも考えられます。そのような試験は、学力を測るのにあまり公平とは言えないですよね…大学側もそのようなことは避けたいので出題しないのです。
原子分野の勉強法
どのような内容?
主に光電効果、コンプトン効果、ブラッグの反射、ボーアの量子条件、水素原子のスペクトルは必須だと思います。パッと見、『量が多い…』と思いますがその内容は今まで習ったことばかりです!!光電効果は電磁気、コンプトン効果は運動量と力積、ブラッグの反射は光の明暗条件、ボーアの量子条件は電磁気と円運動、水素原子のスペクトルは電磁気とエネルギー…新しく習うことは少ししかありません!感覚から言うと、今まで習ったことを現代の物理に生かしている!って感じです!
必須に加えて、原子核反応ができていれば、ほぼ完璧です!ここの分野は化学チックでほぼ暗記です。センターの小問集合の一問一答の単発の知識で問われるとしたら、ココが怪しいと思います!
やらないという選択肢
「やるべき」だと思います。(個人の意見です!)これは自分の実体験なのですが、2016年の芝浦工業で突然、原子物理の範囲が出ました。「どうせ出ないだろ」と思っていた原子が出て、問題を見ただけで「解けるのか?」という不安でいっぱいになりました。あとから見ると、解いたことがある基本問題だったのですがその時は解けず、結果落ちました。物理が得意だった分、問題用紙を目の前にしてのあの無力感は今でもはっきり覚えています。芝浦が滑り止めだったので今となっては笑い話ですが、これが第1志望だったら…と考えると、原子を満足に勉強していなかったことに一生後悔したでしょう。試験を終えたあと、後悔しない選択をするなら原子を勉強するべきだと思います。
原子の勉強はいつから始める?
いますぐ初めて欲しいです!学んでいて絶対損はしないですし、むしろ大学の勉強に近い範囲なのでいままでの物理と違った感覚が得られると思います。しかし、先ほども書いた通り入試では重要視されていないです。そんなに焦ってやる必要もないと思うので、物理の学習の進捗があまり良くない人、志望校が原子を出さないと思われる人は直前が良いです!12月に1周、直前で復習の1周。1周やるには最低でも14時間ぐらい必要だと思うので、1日2時間で1週間なんてどうでしょうか?
どう進めていく?
基本的に、参考書や教科書に載っている問題をやるだけで十分です。全て解き方が決まっているので、発展した問題も出にくです。決まった解き方さえなんとなく覚えておけば周りと差がつくことはないはずです!
原子分野の公式
h:プランク定数 ν:光の振動数 c:真空での光速度 e:電子の電気量 V:電圧 W:仕事関数 λ:波長 m:質量 v:速度 r:回転半径 d:結晶面の感覚
絶対覚えろ!!基本公式
エネルギーE
E=hν=hc/λ
運動量p
p=hν/c=h/λ
光電効果
金属の表面に光をあてると、電子(光電子)が飛び出す現象。
電子が金属から飛び出るために必要な最小のエネルギーを仕事関数Wと言います。振動数νの光を当てたとき、飛び出た電子が持つ運動エネルギーKは
K=hν-W
hν=W、hν<Wのとき、どれだけ強い光を当てても電子は飛び出ない。
物質波・ドブロイ波
粒子の運動を波としてみる。
λ=h/p=h/mv
ボーアの量子条件
原子核の周りにある電子の軌道は円運動。粒子を波としてみると、円周上に波は整数個ある。
2πr=nλ=nh/mv
振動数条件
E-E'=hν
ブラッグ反射
2dsinθ=nλ
原子核反応
α線:He原子核(正の電荷を持つ)
β線:電子(負の電荷を持つ)
γ線:光子(電荷を持たない)
α崩壊:原子番号2減少。質量数4減少(α線の放出)
β崩壊:原子番号1増加。質量数不変(β線の放出)
γ崩壊:原子番号、質量数ともに不変(γ線の放出)
(原子番号)=(陽子の数)
(質量数)=(陽子の数)+(中性子の数)
核反応:原子核を構成している核子の組み合わせが変わる反応
核分裂:原子核が2つ以上に分裂
核融合:2つ以上の原子核が1つの原子核に融合する
半減期
原子数が N 個であるとき、その半分 N/2 個が放射性崩壊するまでの時間
質量エネルギー
E=mc2
質量欠損
核反応により、質量の一部がエネルギーに変わること。
原子分野を勉強する上でおすすめの参考書
リードα (中級)
セミナー物理
良問の風(①②)
良問の風について詳しく特徴や使い方を知りたい受験生は以下の記事を読みましょう!
物理の重要問題集(②③)上級
物理重要問題集について詳しく特徴や使い方を知りたい受験生は以下の記事を読みましょう。
名門の森(②③)
名問の森について詳しく特徴や使い方を知りたい受験生は以下の記事を読みましょう!
最後に
原子物理は高校物理では脇役のようですが大学からはどんどん主役になっていきます。今は必要性が薄いかもしれませんが、長い目で見て後悔しないか考えましょう!
また物理の分野別公式一覧はこちらを参考にしてみてください!
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