スマホが受験に必要な集中力にとっていかに危険な存在なのか、その科学的根拠
こんにちは、> イクスタ代表・イクスタコーチ/土井万智(どいまさと)です!
6ヶ月前から今日まで、もしスマホがなかったら今よりどれくらい成績が上がってたと思いますか?
どきっとする人もいるのではないでしょうか。私も一人の社会人として思い当たる節があります。
もう一つの質問です。
理想のスマホの使用時間を100点満点とすると、最近のあなたのスマホの使い方は何点くらいですか?
その自己採点は、これから半年間先の成績の伸びの満足度と同じ程度になってしまいます。
どんなに良い受験計画や戦略を立ててもそれを簡単に破壊してしまうスマホの依存性
私はオンライン指導で毎日受験生と受験対策の話をしていますが、必ずスマホとの付き合い方について話をします。なぜならスマホをコントロールできているかどうかは志望校の合格にとても大きく影響するからです。スマホで触れられるコンテンツやアプリの充実によって、その傾向はより顕著になっています。
大学受験で第一志望に合格するには、5つの要素をコントロールする必要があります。
教材・授業
受験情報・知識
精神・メンタル
勉強環境
計画・実行管理
これら全ての要素で状況をコントロールすることが必要で、それぞれの要素から抜けている点がないかを徹底的に調査します。私が受験生に行なっている受験指導ではこの5点から万全の準備をしており、もっとも合格の確率を高めるための状況を作っています。
ただ、スマホとの付き合い方を自分でコントロールしていないと、いかにこれらの万全の準備をしてもそれを壊されてしまうくらい、負の威力があります。
では、なぜ受験生をはじめとした現代人はスマホとの付き合い方をコントロールできないのか、コントロールできないことによってどんな悪影響があるのかをご説明していきます。
脳の報酬中枢をハッキング成功して笑うSNSの天才達
私たちがSNSやYoutube、ニュースサイトをチェックするためにスマホを触ってしまう理由は脳の機能と関係があります。
ここからの詳細な科学的根拠は参考文献で直接お読みください。
脳は常に新しい情報や環境を欲していて、それが報酬探索行動と情報探索行動に繋がります。人間の脳は「かもしれない」状況が大好きで、その状況から離れられなくなります。賭け事やパチンコなどの産業が存在するのも、人間の脳のそんな機能を利用したものです。
SNSやYoutube、ニュースサイトもそうした人間の脳の特性を意図的に利用して、利用者の目線をいかに自分のサービスに集めることができるかに研究しています。「大事なニュースがあるかもしれない」「おもしろい更新があるかもしれない」「大事な返信があるかもしれない」そんなきっかけでスマホを開き、気付いたら2時間経っているような経験もあるのではないでしょうか。
私自身エンジニアでもありマーケティングの業務をしていたこともあるのでよくわかります。
スマホを作った人ほど、スマホを避けている事実
これらのインターネットの企業は行動科学や脳科学の専門家を雇いユーザーがもっともそのアプリに依存してしまうような機能を研究しています。スティーブ・ジョブズや、ジャスティン・ローゼンスタインなどアップルやフェイスブックでスマートフォンの関連サービスを作っていた人たちでさえ、恐ろしいものを作ってしまった自覚があったと言っているくらいそのビジネスは成功し、あまりに多くの人がスマホに依存することで、これらの企業に莫大な利益を生み出す結果となっています。
参考文献:スマホ脳 (新潮新書)
脳をいかに使うかという受験、脳をいかにハッキングするかというスマホの対決
受験生が志望校に合格するためには各教科の内容を理解・暗記していく必要がありますよね。理解・暗記していくには長期記憶として覚えていく必要があり、脳が長期記憶を生み出すには「固定化」というプロセスを経ることが必要です。固定化を行うためには繰り返し同じ内容を学び、十分な睡眠時間を確保する必要があります。
脳は同時にいくつもの情報を処理するマルチタスクが苦手なため、勉強途中でスマホで全く違う情報に触れてしまうと学習の効率がとても落ちます。
(この文献ではマルチタスクが得意だと自覚がある人の方がマルチタスクが苦手だったというテストの結果が紹介されています)
ただ、現実的にスマホを全く触れないことは今の生活の中で不可能なので、スマホの特性や悪影響を知った上で、自分でコントロールする必要があります。
スマホが受験生に与える影響について端的にまとめます。
以下の事実は理解しておいてください。徐々に行動に映して、最終的にはスマホを完全にコントロールできる状況を目指しましょう!
・多くのSNS、ゲーム、ニュースサプリは脳の報酬系を刺激していかにユーザーを依存させるかを研究している。
・勉強中断して触ったスマホは、触っている時間以上に勉強の効率を落とす。
・スクリーンが睡眠時間やメンタルヘルスに悪影響を与える。
1500時間の勉強を最高の集中力で過ごすために受験生ができること
大学受験で難関大学に合格するには1500-2000時間の勉強が必要になります。今日から入試日まで残り時間は決まってしまっていますから、あとはいかに勉強の質を高めていくか、つまり高い集中力を維持できるかが唯一自分で改善できる要素になります。
集中力に自信がない人、特に「勉強を始めてもなんか集中できない」という悩みを抱えている受験生はとても多いです。集中できない原因は様々なものが考えられますが、まずはスマホをコントロールすることから始めてみましょう!
なんとなく「スマホやめなきゃ」という意識よりも、具体的にスマホの使い方の自分ルールを設定して、徹底的に自分を律する必要があります。具体的な数字を伴う自分ルールを作りましょう。
例えば「22時-9時はスマホに触らない」「スクリーンタイムの上限を3時間に設定する」など、数字を入れた自分ルールにすることで、実際の行動に繋がります。
「私たちはスマホの誘惑に抵抗するには非力すぎる」くらいの気持ちでルールを作ることで集中力が上がっていけば成績も上がっていくと思いませんか?
集中力を高めて志望校に近づくための自分ルール、その参考になるリストをご紹介します。
・スマホの利用時間の通知やスクリーンタイムを制限する。
└ iPhoneにもAndroidにも最近は初期設定でこの機能がついています。
・Forestというスマホ利用時間を管理できるアプリを使って、自分のスマホ利用時間を可視化する。
・お昼の12時から18時までスマホの電源を切る。
└ 受験生であればこの時間にOffにしていてもそれほど悪影響はないはずです。
・スマホをベッドから届かないところに置いてベッドに入る
・勉強中、スマホはできれば違う部屋に難しければバッグの中に入れて電源OFFかマナーモードにする
└ スマホが手に取れる位置にあるだけで集中力が下がるという研究があります。
・スマホではLINE以外のSNSは削除する。SNSを使いたいならPCにする。
└ 当然SNSは全部無駄という訳ではないので、使うタイミングを物理的に制限しながら使う。
・1週間に2時間を上限に、心拍120-140程度の運動を習慣にする
└ スマホは直接関係ありませんが、上記を目安にした運動の習慣があればあるほど、普段の集中力が上がるという科学的な根拠があります。
イクスタではこうしたスマホの付き合い方など、受験に影響するあらゆる要素や状況をコントロールできるようにオンラインの受験指導を行なっています。教材選びから年間計画、毎週のタスク管理まで、あらゆることをサポートしますので、もしご興味があればお問い合わせください。
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イクスタの創業者、土井による論理的・戦略的な受験計画と戦略の作成
過去問に入る時期や基礎完成の時期などいつ何をやればいいか、完全にコントロールできるようになる必要があります。
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